文字サイズ

    老母の嘆願書、抑留の息子救う「早く御放免を」

    • 久保山ハルさんが長男茂さんの解放を訴えた嘆願書。ロシア国立軍事古文書館で発見された
      久保山ハルさんが長男茂さんの解放を訴えた嘆願書。ロシア国立軍事古文書館で発見された

     終戦直後、樺太に抑留された日本人の記録が残されていたロシア国立軍事古文書館からは、幼い孫娘2人を抱えて困窮していた老母が、ソ連軍に抑留された長男の解放を訴え出た嘆願書も発見された。

     願いが聞き入れられ、家族はともに本土へ帰還。69年前の嘆願書を目にした孫娘は「家族を守ってくれた証し」と感慨を新たにしている。

     「息子茂は収容せられ以来、帰宅致しません。聞くところによれば、現在は豊原で労役に服しております」

     こんな嘆願書を送ったのは、南樺太・豊原(現サハリン州ユジノサハリンスク)で雑貨商を営んでいた久保山ハルさん(当時75歳)。1947年3月、息子茂さんの解放を求めて真岡の強制収容所のソ連軍指揮官などに宛てたものだった。

     「女子供三人で日常生活にすら不自由がちなところ、私は老衰のため身の自由もきかず、困窮いたしております」と訴え、「内地引き揚げの命令がありましても、この有り様では到底、引き揚げはできません。茂を一日も早く御放免下さい」と便箋2枚につづられている。

    (ここまで436文字 / 残り584文字)
    2016年03月07日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    読売プレミアムに登録された方 記事の続きへ
    未登録の方新規登録へ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP