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アスベスト健康被害、国相手に提訴…住民や元従業員

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大阪地裁に入るアスベスト健康被害の原告団

 アスベスト(石綿)による健康被害問題で、大阪府南部の泉南地域にあった工場の近隣住民や元従業員ら8人が26日、国を相手に、総額約2億4000万円の国家賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 アスベストによる工場近隣住民の健康被害で、国の責任を問う初の集団訴訟となった。

 ほかに提訴の意思を固めている被害者もおり、追加提訴する方針。

 泉南地域では旧内務省が1937年から始めた調査で、工場従業員の12%が石綿肺と診断され、法規制と防止策の必要性が示されていたことが判明しており、原告側は「国は約70年前から深刻な被害を認識しながら、アスベスト産業育成を優先し対策を放置、被害を拡大させた」と、国の責任追及の柱とする方針だ。

 原告被害者8人(3人死亡)の内訳は、泉南、阪南両市にあった工場の近隣住民が2人、元従業員が6人。3人の疾病は石綿肺などで、中皮腫(ちゅうひしゅ)と肺がんだけが対象となるアスベスト救済新法の適用外。5人は労災認定を受けたり、申請を準備したりしている。

 訴状によると、同地域では1907年以降、中小零細の石綿関連工場が集積。37〜40年の初の調査では、健康診断を受けた石綿紡績工場14か所の650人のうち、レントゲン検査で80人が石綿肺と診断された。

 医師は38年の中間報告で「法的取り締まりが必要」と指摘していた。厚生労働省と環境省は「訴状の内容がわからず、コメントできない」としている。

2006年5月26日13時53分  読売新聞)
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