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    歴史

    大河ドラマ「真田丸」の舞台(10)…備中松山城

    城郭ライター・萩原さちこ
     NHK大河ドラマ「真田丸」は、いよいよ「大坂の陣」に向けて大詰めに入ろうとしている。ところで、オープニングの映像で登場するメインの城が、真田氏ゆかりの上田城ではないことはご存じだろうか。その城はこれからの季節、ある光景が見ごろの観光地でもある。「 上田城 」「 真田丸 」「 新府城、岩櫃城、岩殿城 」「 沼田城 」「 春日山城 」「 大坂城 」「 名胡桃城事件と北条攻め 」「 “のぼうの城”と石垣山一夜城 」「 小田原城 」「 名護屋城と倭城 」「 伏見城 」を紹介してきた萩原さんが解説する。

    オープニングを飾る山陽の名城

    • 備中松山城。右奥が現存する天守(萩原さちこ撮影、以下同じ)
      備中松山城。右奥が現存する天守(萩原さちこ撮影、以下同じ)

     父・真田昌幸が九度山で無念の最期を迎え、大河ドラマ「真田丸」はいよいよ終盤戦に入りました。真田信繁が最後の戦いとなる大坂の陣へ出陣するまでの経緯、大坂城真田丸での戦いぶり、そして夏の陣での壮絶な場面がどのように描かれるのか、楽しみにしている歴史ファンも多いことでしょう。

     さて、「真田丸」はドラマのオープニング映像も印象的です。いくつかの城で撮影され、CG(コンピューターグラフィックス)加工されて真田の城をイメージした映像に仕上がっています。今回は、そのなかでロケ地の一つになっている備中松山城(岡山県高梁市)をご紹介しましょう。

     真田一族と備中松山城は、まったく関わりがありません。それでもロケ地に選ばれたのは、備中松山城が標高430メートルの地点に築かれた山城であり、真田氏が拠点とした岩櫃城(群馬県東吾妻町)(参考)を連想させたからといいます。備中松山城は全国の山城で唯一、天守が現存する希有(けう)な城。天険の地に築かれた山城で建造物が残る城を全国から探した結果、備中松山城が採用されたようです。

     参考:大河ドラマ「真田丸」の舞台(2)…武田氏を翻弄した3つの城

    CG加工で、迫力ある「真田の城」に変貌

    • 大手門跡。大河ドラマのオープニング映像ではCGで水の流れが加わっている
      大手門跡。大河ドラマのオープニング映像ではCGで水の流れが加わっている
    • 本丸下の段の、天守北側の二重櫓へと通じる通路
      本丸下の段の、天守北側の二重櫓へと通じる通路

     備中松山城の登場シーンは六つ。一つめは大手門北側です。備中松山城の特徴のひとつである、自然の岩盤上に築かれた石垣が採用されています。このシーンでは、いかにも天険の地に築かれた山城であることを連想させる岩盤部分をクローズアップ。CGで、実際にはない滝が追加されています。二つめの岩盤上の石垣と土塀も、大手門北側です。漆喰(しっくい)塗りの土塀がCGで土壁に加工され、真田氏の六文銭の旗がはためきます。

     三つめと四つめは大手門跡。CGで勢いある水の流れが追加されています。四つめに登場する石垣の上には土塀と木がCGで追加され、ここにも真田氏の旗が立てられています。五つめは、本丸下の段から見上げる現存天守。天守北側の二重(やぐら)へと通じる通路から撮影されたもので、漆喰塗りの土塀が土壁のように加工されているだけで、現地で見上げる風景とほとんど変わらない映像です。六つめは現存する天守の二重目の屋根で、こちらは加工されずそのまま使われています。

    2016年10月03日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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