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    社会

    被害総額15億円?…盗難相次ぐ「ハオルチア」って何だ

    日本ハオルシア協会事務局長(代表理事) 林雅彦
     サボテンやアロエに似た多肉植物の一種「ハオルチア(ハオルシア)」の盗難被害が相次いでいる。色や模様の美しいものは1本100万円以上で取引される観葉植物で、愛好家にとっては ( のど ) から手が出るほど欲しい“高根の花”だ。被害は岡山、大阪、静岡、埼玉、千葉など各地で約8600本(15億円相当)とも言われる。最近、中国や韓国の富裕層を中心に愛好家が急増。日本産は品質が良いとして特に人気があるといい、組織的な犯行を疑う声もある。ハオルチアをめぐって何が今起きているのか、日本ハオルシア協会の林雅彦事務局長に解説してもらった。

    1件で5000万円の被害

    • 人気急上昇中のハオルシアの新品種。この仲間は今後最も人気の高い品種群になると予想されている(林さん提供)
      人気急上昇中のハオルシアの新品種。この仲間は今後最も人気の高い品種群になると予想されている(林さん提供)
    • 防犯カメラに映った、深夜の温室に侵入した人物ら(日本ハオルシア協会提供)
      防犯カメラに映った、深夜の温室に侵入した人物ら(日本ハオルシア協会提供)

     会員からの報告によると、10月9日早朝、大阪府のハオルシア愛好家の温室に何者かが侵入し、温室内にあったハオルシアの苗約250本すべてが盗まれる被害がありました。1本数百万円はすると見られる苗もあったそうです。被害額は5000万円を下らないでしょう。

     この愛好家の温室は自宅ガレージの上にあり、屋外からは、はしごなどがないと入れません。これまで、他人はほとんど温室に入れていないということでした。

     被害にあった日は、和歌山県で多肉植物愛好家が集まるイベントがあり、この方は出席した後、近くのホテルに泊まっていました。被害を知ったのは翌日、自宅に戻ってからでした。

     犯人はこうした事情を知っていたようで、非常によく下調べをした上で犯行に及んだと見られます。

     10月12日には、名古屋市の愛好家が被害に遭いました。自宅の温室から「玉扇」「万象」といった人気品種など約400本をすべて盗まれたと話しています。被害総額は約1億2000万円以上と見られます。

     この愛好家も大阪府の被害者同様、ガレージの上に温室を置いていて、外からははしごなどがないと入れない状態だったそうです。

     このように、ハオルシアを狙った盗難が、各地で相次いでいます。協会のまとめでは、昨年8月から今年10月12日までに、全国の10府県で未遂も含め24件が報告されています(表1)。

     被害本数は約8600本。最近のオークション相場から推定すると、被害総額は約15億円に上ります。今年4月と7月に、いずれも中国籍の男が盗みの疑いで逮捕されていますが、その後も被害は絶えません。


    • (表1)ハオルシア盗難の被害まとめ(林さん提供)
      (表1)ハオルシア盗難の被害まとめ(林さん提供)

    2016年10月21日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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