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    生活

    さらば長時間労働…「残業しない・させない」仕事術

    特定社会保険労務士 大槻智之
     日本の企業社会で半ば常識とされてきた長時間労働が、見直しの時を迎えている。電通の新入社員だった女性の過労自殺が社会問題となり、残業時間に上限を設けるなどとする政府の「働き方改革」にも影響しそうだ。労働時間の短縮は実現するのか。特定社会保険労務士の大槻智之さんに、企業、労働者それぞれの課題を挙げてもらった。

    「働き方改革」待ったなし

     「もはや、先送りは許されない」――。9月に開催された初の「働き方改革実現会議」で、安倍首相は長時間労働の是正などを中心とする改革について「大切なことはスピードと実行だ」と話し、さらに冒頭の言葉を付け加えました。首相の並々ならぬ意気込みとやる気がうかがえた瞬間でした。10月には、電通の新入社員だった24歳の女性が、長時間労働が原因で昨年、過労自殺したとして労災認定されました。過重労働に対する国民の関心は極めて高くなっており、その是正は「待ったなし」の状況なのです。

     政府の「働き方改革」の狙いは、長時間労働を是正し、ワーク・ライフ・バランスを実現することにより、女性や高齢者などの労働参加率を上げて、労働生産性を向上させることにあります。そして、その先に賃金の上昇や出生率の改善を見据えています。

     その思惑を簡単に言えば、「長時間労働を改めれば、みんなが健康になり、労働生産性が上がる。賃金も上がり、若者たちは経済的にも時間的にもゆとりを持つことができ、子育てがしやすい環境になるだろう。不足した分の労働力は、働きやすくなった女性や高齢者が補う。こうすれば、すべてがうまくいくはず」ということです。しかし、そんなに理想的にことは進むのでしょうか。職場の実態に照らして、考えてみたいと思います。

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    2016年10月31日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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