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    生活

    「散骨」という人生最後の選択肢と日本人の死生観

    「終活読本 ソナエ」編集部 半田泰
     亡くなった人の遺骨や遺灰をゆかりのある山河や海にまく「散骨」。かつて、インドのネール首相は聖なるガンジス川へ、オペラ歌手のマリア・カラスさんはギリシャ沖のエーゲ海へ散骨されるなど、海外では珍しくないが、日本ではまだまれな葬法だ。だが、ここ数年で関心を持つ人が急増しているという。お墓離れとも言える現象の背景に何があるのか? お墓や葬儀の専門誌「終活読本 ソナエ」の編集部員、半田泰さんに解説してもらった。

    お便りに見る意識の変化

     2013年7月に「終活」を専門とする季刊誌「終活読本 ソナエ」を創刊してから3年がたちました。この間、編集部に寄せられたお便りの中で多い部類に入るのが、遺骨を粉末状にしてまく「散骨」についてです。正直、「散骨は一部の人が行っているだけ」と思っていたので、関心を持っている人の多さには驚かされました。

     散骨に関するお便りの内容は大きく二つに分けられます。「お墓を継ぐ者がいないので散骨を考えています。どんな問題がありますか?」という質問と、「お寺やお坊さんのあり方が気にくわないので散骨を考えています」という、仏教など既存宗教に対する不満です。

     この2種類のお便りは、ともに今の供養をめぐる問題に根ざしています。その問題についてはあとで述べることにして、まずは散骨の現状についてみてみましょう。

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    2016年11月16日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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