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    生活

    「散骨」という人生最後の選択肢と日本人の死生観

    「終活読本 ソナエ」編集部 半田泰

    法律的にはグレーゾーン

     まず、法律面です。散骨そのものを規制する法律はありません。関係するとしたら、法務省が所管する「刑法」と、厚生労働省が所管する「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)の2法があると言われています。

     刑法190条には「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する」とあります。しかし、散骨した人が刑事罰に問われたことは一度もありません。散骨をサポートする業者の大半は、ホームページやパンフレットで「法務省は『葬送目的で節度を持って行う限り、刑法違反にはあたらない』との見解を出している」と説明しています。

     ただ、編集部で法務省に確認したところ、「把握している限りでは、そのような見解を出したことはない」との回答が得られました。従って、「散骨は絶対に刑法に違反しない」とは言い切れません。かなりグレーです。

     墓埋法に関しては、話はもう少しシンプルです。墓埋法で規定されている葬送方法は、埋葬(遺体を墓地に土葬すること)、埋蔵(焼いた遺骨を墓地に埋めること)、収蔵(焼いた遺骨を納骨堂に納めること)の3種類のみ。散骨はそもそも法律の想定外なのです。つまり、墓地以外のところに散骨し、土をかけなければ、法律違反にはなりません。

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    2016年11月16日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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