文字サイズ
    経済

    ダイエー旗艦店を立て直すイオン、不振脱却への道

    店舗経営コンサルタント 佐藤昌司
     東京・目黒区にあったダイエー碑文谷店が、「イオンスタイル碑文谷」として12月16日にリニューアルオープンする。かつて売り上げ日本一の小売業だったダイエーの旗艦店で、高級住宅街に立地していることもあって、「日本で一番芸能人に会えるスーパー」とも言われた有力店だ。昨年、ダイエーを完全子会社化したイオンだが、本業である総合スーパー事業(GMS)の不振にあえいでいる。碑文谷店のリニューアルは、不振脱却への糸口となるのだろうか。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏が、イオンの現状や課題を分析する。

    7年ぶり最終赤字に転落

    • 総合スーパー事業が不振のイオン
      総合スーパー事業が不振のイオン

     8兆円もの売上高を誇る流通最大手・イオンが岐路に立たされている。

     10月5日、イオンの2016年3~8月期の連結決算が発表され、最終損益が53億円の赤字(前年同期は21億円の黒字)に転落したことで、業界に衝撃が走った。この期間の最終赤字は7年ぶりのことだ。特に総合スーパー事業の不振が深刻で、本業のもうけを示す営業損益は183億円の赤字(前年同期は87億円の赤字)。「イオン銀行」などの総合金融事業などは好調だったものの、総合スーパーが足を引っ張った形となった。

     財務状況の悪化も深刻だ。16年2月期における有利子負債は2兆1708億円に達し、年々増加している。支払利息などを含めた営業外費用は229億円にも及ぶ。流通2位のセブン&アイ・ホールディングスの144億円と比べても、イオンの営業外費用の多さは際立っている。イオンの負債は6兆4063億円にもなり、自己資本に対する負債の割合を示す負債比率は352%と危機的水準にある。セブン&アイの負債額2兆9365億円、負債比率117%と比較すれば、その差は一目瞭然だ。

     そのセブン&アイも苦戦を強いられている。コンビニエンスストアのセブン-イレブンは好調だが、イオンと同じく総合スーパーが不振なのだ。10月6日に発表された中期経営計画によると、総合スーパー「イトーヨーカドー」の新規出店を抑制し、20年2月期までに40店を閉鎖するという。同社は、総合スーパーの不振をコンビニで補っている構図となっている。

    【あわせて読みたい】
    顧客争奪?セブンイレブン近くにセブンがある不思議
    しまむらが若い女性にパトロールされるワケ
    進撃続けるドン・キホーテに死角はないのか
    販売不振・老舗アパレルは「衣替え」が必要だ

    2016年12月09日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP

    山へ行こう♪

    初心者も、ベテランも 準備はしっかりと