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    生活

    年末年始に家族で話し合いたい「遺言書の中身」

    日本財団遺贈寄付サポートセンター長 長谷川隆治

    「エンディングノート」には法的強制力なし

     誰しも自分の残した財産で家族が争ったりしてほしくないし、子供たちだって親の遺産で相続争いをしたいはずはない。

     相続争いを回避するには遺言書の作成が有効だ。当財団が実施した遺言書作成者200人に対するアンケート調査結果でも、遺言書が必要な理由として「相続時のトラブルを避けるため」「相続時の手続きを楽にするため」がそれぞれ高い数値を示すなど、相続関連が圧倒的な割合を占めている。

     遺産分割の割合や内容を、法的効力をもって決めることができるのは遺言書だけである。近年、終活の一環としてエンディングノートを利用する人が増えているが、これには法的強制力はない。

     当財団が40歳以上の男女2521人に行った調査では、遺言書の必要性を認識している人の割合は実に約60%にも上る。一方、実際に作成している人の割合は3.2%と、大きなギャップがあることがわかった。「遺言書の大切さはわかってはいるけれど、作るきっかけがない」という心情がうかがえる。

    英国では遺言は「紳士のたしなみ」

     日本人は元来、死やお金に関して話をすることをよしとしない。これに対し、英国の調査機関が09年に実施した調査によると、英国では75歳以上の82%が遺言書を作成しているという。「遺言は紳士のたしなみ」とされ、「責任ある大人になったら遺言を書くのは当たり前」という考え方が浸透しているのだという。

     日本人も英国人も死亡率はどちらも100%。死は必ず誰にも訪れる。死をタブー視せず、家族で話し合える文化を今こそ醸成したい。そのためのアイデアを、実際の遺言作成者の声から考えていきたい。

    【あわせて読みたい】
    ・後々もめない遺言書の“7つの法則”
    ・「散骨」という人生最後の選択肢と日本人の死生観
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    2016年12月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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