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    生活

    年末年始に家族で話し合いたい「遺言書の中身」

    日本財団遺贈寄付サポートセンター長 長谷川隆治

    「法定相続の割合で」は勘違い

     私は仕事柄、遺言書について話をする機会が多いが、「遺言書は作成済み」という人に出会うことはほとんどない。日本人が遺言書を書かない理由は以下の通りだ。

    〈1〉残った家族が法定相続の割合で財産を分けてくれればよい

    〈2〉自分はまだ若い。まだ早い(40~50代の現役世代に多い)

    〈3〉死を考えたくない。たいした財産はない(シルバー世代に多い)

     私が一番問題だと思うのは〈1〉の「法定相続の割合で分けてくれればよい」という勘違いだ。「自分が亡くなったら、誰かが法廷相続の割合でキチンと分割してくれる」と思っている人が驚くほど多い。財産がすべて現金であれば、それで問題はないが、不動産があれば、そうはいかない。

     不動産を相続する場合は、きっちり均等に分けることが難しく、どうしても相続額に差が出る。また、誰も欲しくない財産を誰が引き受けるか、という問題もある。先祖から受け継いだ山林があるが、管理している人がいないケースなどである。こうした場合、誰かが自動的に分けてくれるのではなく、必ず家族で遺産分割協議を行う必要がある。その協議の場で、骨肉の争いが起きることが少なくない。

     前述したように、遺産分割に関わる調停の約75%が、財産総額5000万円以下の家庭で起こっていることを鑑みても、他人事であるとは言えないのではないだろうか。

     誰に何を相続させるかを指定できる遺言書は、相続人の承諾を得ずに一方的に書くことができる。しかし、それだけでは争いを防ぐのに十分ではない。なぜそのように財産を分けることに決めたのか、あなたの考えを生前に家族で話し合っておくことで、家族が納得することができる。その結果、多くの争いを避けることができるだろう。

    【あわせて読みたい】
    ・後々もめない遺言書の“7つの法則”
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    2016年12月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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