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    生活

    年末年始に家族で話し合いたい「遺言書の中身」

    日本財団遺贈寄付サポートセンター長 長谷川隆治

    親が元気なうちに

     とはいえ、一体どうやって遺言の話を切り出せばいいのだろうか。

     当センターに相談のあった50代女性A子さん(独身)の方法が参考になる。彼女は90歳になる母親と、折り合いの悪い姉妹がいる。将来、相続争いになるのは目に見えており、A子さんは母親に遺言書を作成してほしいと考えていた。

    • 遺言に関する話し合いは親が元気なうちに(写真はイメージ)
      遺言に関する話し合いは親が元気なうちに(写真はイメージ)

     そこでA子さんは、まず自分自身が遺言書を作成することにしたのだ。A子さんは自分の遺言書を母親に見せ、考えを伝えてみた。すると、母親も遺言書を作成してくれたというのだ。確かに、親に「遺言書を書いてみたら?」などと持ちかけるよりも、「遺言書を書いてみたんだけど……」と切り出す方が、話はずっとスムーズに進むだろう。

     ただし、いずれにせよ、親が元気であることが前提である。病と闘う親に、遺言書の話を持ち出すのは極めて難しいだろう。遺言は家族が元気なうちに話し合うべきであることがわかる。

     シルバー世代で、遺言を作成する意思がある人であれば、比較的ハードルは低いと思う。実は、当センターへの相談者には、同じような経験をしている人が多い。最初は子供たちから「縁起でもない」と言われるが、思いが真剣であることがわかれば、子供たちも真剣に聞いてくれるというのだ。

     当センターに、80代の男性B夫さんから「子供たちに応分の相続をさせた上で、少なくない額を社会貢献のために遺贈することを考えている。しかし、配分には差があり、子供たちが気を悪くしないか心配だ」という相談があった。実はB夫さんの父親も同じように、社会貢献のための遺贈をしていたという。そこでB夫さんは、家族全員が集まった機会に、そうした「家族の歴史」も含めて話をした。すると、誰もB夫さんに反対しなかっただけでなく、B夫さんの考え方に強く賛同し、家族の将来、そして日本の将来について、大いに語り合う機会となったそうだ。

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    2016年12月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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