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    国際

    慰安婦少女像、「合意」守らない韓国の裏事情

    新潟県立大学教授 浅羽祐樹
     韓国・ 釜山 ( プサン ) の日本総領事館前に昨年12月末、慰安婦を象徴する少女像が設置された。日本政府は少女像の撤去を求め、駐韓大使を一時帰国させるなど強く抗議。それに反発する韓国との対立が深まっている。2015年12月の日韓合意で、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」が確認された。釜山の少女像については、在日本大韓民国民団(韓国民団)の団長も撤去を求めている。なぜ、韓国は国と国との合意を守らないのか。そして、その韓国とどう向き合うべきかを新潟県立大学の浅羽祐樹教授に解説してもらった。

    大統領の職務停止でリーダー不在に

    • 韓国・釜山の日本総領事館前に設置された少女像(2016年12月30日撮影)
      韓国・釜山の日本総領事館前に設置された少女像(2016年12月30日撮影)

     ソウルの日本大使館の前に少女像が設置されたのは11年12月14日である。それから5年がたったが、撤去されるどころか、釜山の総領事館前にも新たに設置された。こうした事態を生んだ韓国側の事情を4点、指摘したい。

     第一に、日韓合意を結んだ当事者である朴槿恵(パククネ)大統領が弾劾訴追され、職務停止に追い込まれる中で、代わりに合意事項を誠実に履行するリーダーが不在となってしまったことは周知の通りだ。

     大統領の権限を代行する首相は存在するが、国政の主導権はすでに政府にはなく、野党が過半数を占める国会に移っている。その国会も、毎週末のデモに押される形で朴大統領の弾劾訴追に踏み切るなど、少女像の問題が起きる前から「民意」に振り回される展開になっていた。

     第二に、慰安婦問題に関する日韓合意に対して、韓国世論は当初から反対が過半数だった。まして、少女像の撤去については、合意の範囲外だとして圧倒的多数が反対していた。

     合意後、日韓両政府は協力して「和解・癒やし財団」を発足させ、元慰安婦の「名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やし」に取り組んできたが、韓国世論はまったく好転していない。「民意」が朴大統領に対する憲法裁判所の弾劾審判すら左右する状況では、政府であれ国会であれ、動くことができる幅は極めて狭い。この点はまず知っておくべきだ。

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    2017年01月13日 12時48分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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