生活

持ち家VS賃貸、損しないための「視点」とは
オラガ総研株式会社代表 牧野知弘
住居を選択するにあたって「持ち家」か「賃貸」か、という議論はこれまで散々繰り返され、今後も続いていく永遠のテーマにも見える。どちらが得かを判断する上で、自分の物になるか否か、維持コストがかかるか否かなど、たくさんの評価軸が示されてきた。だが変化の激しい現代にあって、住宅事情を「ある視点」から見つめなおすと、賃貸が有利と言えるという。そのワケを、不動産ビジネスに精通する牧野知弘さんに解説してもらった。
当たり前だった「人生最大の買い物」
「人生最大の買い物は何?」と問われると、多くの人は「家」と答えます。日本人にとって、家は「買うもの」、買うことができるのなら「買いたい」対象であり続けてきました。
昔、トヨタ自動車の広告で「いつかはクラウン」というナレーションがありました。それと同じような感覚で「いつかは一国一城の主」を夢見て、サラリーマンの多くが飲み代を減らし、昼食代も節約し、小遣いを切り詰めながら、家を買うための貯金に励んできました。
この貯金に加え、多額の住宅ローンを組むことで「憧れ」の住宅を買い、買った後はさらに生活費を節約しながら住宅ローンの返済に充てる。多くの人がいわば「当たり前」のこととして自らが稼ぐ所得のほとんどを家という「財産」の取得につぎ込んできたのです。
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2017年01月21日 05時20分
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