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    医療

    手洗い・うがい・マスク…予防効果の「実力」は?

    読売新聞調査研究本部主任研究員 坂上博
     電車の中も映画館も、職場も学校も、街中いたるところでマスクを着けた人ばかりだ。インフルエンザが流行しているため、かからないようにするためだろう。外出先から帰宅したら、手洗いやうがいを欠かさない人も多くいる。「手洗い、うがい、マスク着用」は、日本人にとって最も手軽にできる自衛手段だ。それぞれの特徴を理解して、風邪やインフルエンザを予防する必要がある。読売新聞調査研究本部の坂上博主任研究員が、国内外の研究成果を踏まえて、その「実力」に迫る。

    風邪とインフルエンザの違い

    • 街中ではマスク姿の人が目立つ
      街中ではマスク姿の人が目立つ

     ゴホゴホと(せき)が出て、のどが痛く、熱っぽい……。このような症状で我々を苦しめる敵の正体を、まず知っておこう。

     感染制御科学が専門である順天堂大学大学院の堀(さとし)教授によると、原因となる病気は、大きく分けて二つある。「風邪(医学的には風邪症候群)」と「インフルエンザ」だ。

     風邪は、ライノウイルスなど数十種類(研究者によっては数百種類)のウイルスが原因となる。感染経路には、感染者が咳やくしゃみをした時、しぶき(飛沫(ひまつ))に含まれたウイルスを他の人が鼻や口から吸い込んでしまうことで感染する「飛沫感染」がある。飛沫は秒速50メートルで、約2メートル先まで飛ぶと言われる。また、ウイルスが付着した電車のつり革やドアノブ、電話機などに手を触れ、その手で目や鼻、口などを触ることで感染する「接触感染」もある。ウイルスを含んだ飛沫を触ることで間接的に感染するので、「間接的飛沫感染」ともいう。

     潜伏期間は2、3日ほどで、熱やのどの痛み、咳、くしゃみ、鼻水や鼻づまりなどの症状が1~3日続く。ざっくり言ってしまえば、上記のような「風邪症状」が表れた場合、原因ウイルスがなんであれ、「風邪」と呼んでいる。

     一方、風邪と比べて症状が重くなることが多いのが、インフルエンザだ。インフルエンザウイルスが原因で発症する。潜伏期間は2、3日ほど。症状は、突然の高熱(38度以上のことも多い)、咳やくしゃみ、鼻水、頭痛などのほかに、関節痛や筋肉痛など全身症状が表れるのが特徴だ。発症期間は3日間ほどだが、その後もしばらく咳などが続く人もいる。病院などで集団感染を引き起こし、多くの入院患者らの命を奪うこともある。感染経路は風邪と同じく、飛沫感染と接触感染だ。風邪とは違い、発症と重症化を予防するワクチンが存在する。

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    2017年02月15日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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