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    社会

    普通の主婦だった私がギャンブル依存症になったワケ

    ギャンブル依存症問題を考える会代表理事 田中紀子
     カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を推進するための「カジノ解禁法」が2016年末に成立した。地域経済の起爆剤になると、誘致に活発な自治体もある。ただ、ギャンブル依存症対策など課題も多い。ギャンブルに潜む危険とは何か。自らギャンブルにおぼれ、依存症と診断された経験のある田中紀子さんに寄稿してもらった。

    三代目ギャンブラーの妻

    • (画像はイメージ)
      (画像はイメージ)

     「私は、祖父、父、夫がギャンブラーという『三代目ギャンブラーの妻』であり、自身もギャンブル依存症に罹患(りかん)しました」

     こう自己紹介をすると、大抵、相手からは苦笑いされます。その表情からは、こんな内心が透けて見えます。

     「なんてバカな一族だ。きっと、だらしがなくて、家庭や学校でもロクな教育を受けていないんだろうなぁ……」と。みなさんのご想像は、当たらずとも遠からずですが、実際は少し予想を裏切ることになるかもしれません。

     確かに、私も夫も決して裕福な家庭で育ったわけではなく、特別な英才教育など受けていません。ただ、2人とも短大・大学を卒業し、正社員として就職。それなりに仕事をこなし、普通に給料をもらっていました。

     その後、それぞれ会社勤めから独立し、現職に至っています。周囲の温かいサポートに恵まれ、こうした活動と会社経営を続けています。

     特別、優秀というわけではありませんが、人並みに仕事への意欲と責任感を持った平均的な社会人と言って差し支えないと思っています。けれども、私には大きな問題がありました。

    ギャンブル依存症は病気

     それは、「ギャンブル依存症に対して全くの無知だった」ということです。

     「ギャンブル依存症は回復できる病気」

     この答えにたどり着くまで、私たち夫婦は10年の歳月がかかり、そこから「回復した」と思えるまで、さらに4年を費やしました。

     ギャンブル依存症は他の疾患と同じで、いつの間にか罹患しているものです。

     世界保健機関(WHO)では、1970年代に精神疾患として認定しています。相談や支援に力を入れる自治体も多くなりました。

     厚生労働省によると、パチンコや競馬などのギャンブル依存症は、国内で成人の4.8%に当たる536万人に上ると言われています。

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    2017年02月22日 02時22分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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