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    文化

    日本アカデミー賞最有力「怒り」が失敗しないワケ

    ミステリー評論家 三橋曉
     日本アカデミー賞の授賞式が3月3日に迫った。「シン・ゴジラ」「君の名は。」「64-ロクヨン-」など話題作が多かった2016年度の日本映画。最優秀作品賞の呼び声がひときわ高いのが「怒り」だ。芥川賞作家・吉田修一が手がけた犯罪ミステリーの要素が強い同名小説を映画化した。人気小説を原作とする映画は、小説ファンをがっかりさせるケースも目立つが、なぜ「怒り」は評価が高いのか。ミステリー評論家の三橋曉氏が解説する。

    「怒り」か「シン・ゴジラ」か

    • ©2016映画「怒り」製作委員会
      ©2016映画「怒り」製作委員会

     日本映画の最高峰(すなわち最優秀作品賞)が発表される“運命の日”を目前に、(ちまた)で話題を集めているのが、()相日(そうじつ)監督の「怒り」である。

     日本アカデミー賞協会は1月16日、最優秀作品賞の候補となる優秀作品賞5作品をアナウンスしている。

     「怒り」は、なんと最多の11部門で栄冠に輝き(受賞数は12)、日本映画の頂点の座を目指して、ほかの4作品と激しいつばぜり合いを演じている。

     最優秀作品賞をともに競うのは、「家族はつらいよ」「湯を沸かすほどの熱い愛」「64-ロクヨン-前編」「シン・ゴジラ」の4作品。いずれもライバルとして侮れないが、対抗馬の最右翼は、「怒り」に次ぐ10部門にノミネートされている「シン・ゴジラ」だろう。

     下馬評では「怒り」が頭ひとつリードしている、ともささやかれている。

     李監督といえば、フラダンサーが寂れた炭鉱町の町おこしに奮闘する「フラガール」(2006年)で、すでに日本アカデミー賞の最優秀作品賞を獲得している。

     2010年度には、海外の映画祭でも高い評価を得た「悪人」で、2度目の最優秀作品賞受賞がささやかれた。しかし、中島哲也監督の「告白」に及ばず、惜しくも受賞を逃した。

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    2017年02月25日 08時08分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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