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    政治

    憲法に新たな「死角」 震災時任期満了で国会に空白?

    読売新聞調査研究本部主任研究員 舟槻格致
     安倍首相が実現を目指している憲法の改正をめぐり、国会の憲法審査会で与野党の論戦が始まった。まず論点となったのは、大災害などの緊急事態に憲法が対応できるかどうか。やや専門的なテーマだが、ことは国民の命と安全にかかわる問題だ。読売新聞調査研究本部で憲法問題を担当する舟槻格致主任研究員が、議論の中身を徹底解説する。

    ゆっくりと動き出した憲法論議

    • 今国会で審議が初めて行われた衆院憲法審査会(3月16日、中央は森英介会長)
      今国会で審議が初めて行われた衆院憲法審査会(3月16日、中央は森英介会長)

     国会の憲法論議が、ゆっくりと動き出している。

     「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題で国会が大騒ぎとなっている陰に隠れるように、衆院憲法審査会(森英介会長=自民)が3月16、23日と2週連続で開かれ、大地震などの緊急事態が発生した際の国会議員の任期の特例のあり方などについて、踏み込んだ議論を行った。

     衆参両院に設けられている憲法審査会は、第1次安倍内閣の下で2007年に設置され、憲法改正原案の審査という重要な役割を与えられた、国会の中でも特別な機関だ。

     だが、しばしば与野党対立の舞台ともなり、衆院憲法審査会は15年6月から約1年半も開かれなかった。憲法改正は、衆参各議員の3分の2の賛成で発議されるが、最後は国民投票による過半数の承認で決まる。野党と激しく対立したまま与党だけが賛同して改正案を国民投票に持ち込んでも、多くの国民の支持を得にくく、失敗する公算が大きいとみられている。

     そこで、日ごろ角突き合わせている与野党が「呉越同舟」する形で改正案をまとめて発議し、国民投票まで持ち込むのが理想的だ。その点に、普通の法律とは比べものにならない憲法論議の難しさがあるといってよい。昨年秋にようやく審査会が再開された後も、民進党は「自民党の憲法改正草案は、立憲主義に反する」といった議論を展開し、再び審査会が炎上する可能性もあった。ひとまず静かな議論ができる「巡航運転」にこぎつけた点で、森審査会長のハンドルさばきを評価する声が出ている。

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    2017年04月10日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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