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    政治

    シリア攻撃、北の暴走 日本の防衛「3つの懸念」

    読売新聞調査研究本部主任研究員兼編集委員 伊藤俊行
     北朝鮮の核・ミサイル開発問題、東シナ海や南シナ海で続く中国の不穏な動きなど、日本をとりまく安全保障環境は厳しさを増している。これに加え、米国のシリア攻撃が国際社会に衝撃をもたらし、日本の安全保障政策にも波紋が広がっている。初めて5兆円を突破した防衛予算や創設以来最大となった海保予算の増額に落とし穴はないのか? 読売新聞調査研究本部主任研究員兼編集委員の伊藤俊行が、日本の防衛をめぐる懸念材料を読み解く。

    最大の波乱要因はトランプ政権

    • シリア攻撃について声明を発表するトランプ大統領(4月6日)=ロイター
      シリア攻撃について声明を発表するトランプ大統領(4月6日)=ロイター

     日本の安全保障政策を考える上で第一の懸念材料は、皮肉なことに米国の動向だと言えるだろう。1月に発足したトランプ政権の行方は、内政・外交ともにますます混沌(こんとん)としてきた。4月6日(米東部時間)に行われたシリアへの巡航ミサイル攻撃は、その象徴だ。

     米中首脳会談の最中に断行されたシリア攻撃には、いくつもの政治的メッセージを読み取ることができる。

     トランプ政権によるシリア攻撃には、化学兵器の使用を止められないアサド政権を非難する決議すらできない国連安全保障理事会に対する不満が込められていた、との見方がある。また、北朝鮮の核・ミサイル開発を止められない中国への警告でもあり、ロシアとの緊密な関係を疑われるトランプ政権のイメージ転換を図ったとも解釈できる。

     一方で、シリア攻撃は、「長期的戦略を欠いたトランプ政権による感情的な攻撃だ」とする見方も根強くある。

     仮に感情的な攻撃という要素が大きいとすれば、それは何を意味するのだろうか? トランプ政権は、怒りにまかせて北朝鮮の核施設に対しても攻撃を行う可能性がある。その場合、北朝鮮が在日米軍基地に反撃し、日本の国土や国民にも深刻な被害をもたらす――という悪夢のシナリオも浮かんでくる。

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    2017年04月14日 14時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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