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    IT

    利用者急増の「SNS」が意味すること

    角川アスキー総合研究所・取締役主席研究員 遠藤諭
     4月以降、利用者が急増しているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「マストドン(Mastodon)」。一見、「ツイッター(Twitter)」とよく似たサービスだが、実はまったく違った可能性を秘めている。マストドンがなぜ流行しているのか。ツイッターなど既存のサービスに代わって存在感を示すことができるのか。インターネットやSNSに詳しい角川アスキー総合研究所の遠藤諭氏が解説する。

    ツイッターに「ライバル出現?」

    • 「マストドン」をパソコン画面。ツイッターに似た機能のほか、ほかのインスタンスの投稿が表示される「連合」の欄もある。(By Mastodon.social - Own work, AGPL, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=57834779 )
      「マストドン」をパソコン画面。ツイッターに似た機能のほか、ほかのインスタンスの投稿が表示される「連合」の欄もある。(By Mastodon.social - Own work, AGPL, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=57834779 )

     ふだんインターネットを使わない人でもツイッターといえば、「ああ、トランプ大統領が使っているアレね」とおわかりになるだろう。スマートフォンを持っていれば、ちょっとした外出先でのあいた時間でも「ツイート」(140文字の短文によるつぶやき)をすることができる。

     このツイッターの「ライバル出現か?」と4月上旬からネット業界の中で持ち切りなのがマストドンだ。ドイツの24歳の若手エンジニアが作ったもので、4月10日頃に約10万人だった利用者数が、1か月ほどたった5月上旬には約60万人まで増加した。これは、かなりの急成長ぶりだ。しかも、日本人ユーザーが半数を占めると言われるほど、日本で話題になっている。サービスの中身は、本当にツイッターとよく似ている。ただし、1回に書き込める文字数は500文字までだ。

     ちなみに、この「マストドン」という奇妙な名前。約4000万年前から1万1000年前まで生息していたゾウやマンモスに似た大型ほ乳類の総称だそうだ。「マスト」(乳首)、「ドン」(歯)の意味で、歯の表面に乳首のような突起があったという。この生き物から名をもらった「マストドン」という米国のヘビーメタルバンドのファンだった開発者のエンジニアが、サービスの名もマストドンにしたという。

     サービス名が大型ほ乳類に由来しているとあって、ツイッターでの発言は「ツイート」(さえずる)であるのに対して、マストドンでは「トゥート」(鳴く)である。しかし、ツイッターにおける「フォロー」や「リツイート」(マストドンでは「ブースト」と呼ぶ)などの仕組みは、そっくりといってよい。

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    2017年05月15日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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