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    国際

    北朝鮮、さらなる挑発の可能性も

    龍谷大学教授 李相哲
     北朝鮮は14日、弾道ミサイル1発を発射した。今回のミサイルは通常より高い高度2000キロを初めて超えたと推定される新型で、北朝鮮の朝鮮中央通信は15日、試験発射に「成功した」と報じた。発射を強行した北朝鮮の意図はどこにあるのか。北朝鮮情勢に詳しい龍谷大学の李相哲教授に聞いた。(聞き手・読売新聞メディア局編集部次長 田口栄一)


    計算された対米メッセージ

    • 北朝鮮による地対地中長距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験。15日に朝鮮中央通信によって配信された写真(ロイター)
      北朝鮮による地対地中長距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験。15日に朝鮮中央通信によって配信された写真(ロイター)

     今回のミサイル発射は、対米交渉を見据えたものでした。トランプ大統領が北朝鮮との対話の可能性に言及し、韓国に親北の文在寅(ムンジェイン)政権が誕生しました。このタイミングをチャンスと考えた北朝鮮は、ミサイル開発で変わらない姿勢を示すことで立場を強くして、自分たちの値打ちを上げようとしたのです。

     今回のミサイルは普通の角度で飛ばせば4000キロ、グアムあたりまで届くものでした。間違いなく米国を意識しています。

     北朝鮮は北西部にある平安北道(ピョンアンプクト)亀城(クソン)付近から通常より高い2000キロまでミサイルを打ち上げ、朝鮮半島を横断して日本海に落下させています。これは自分たちの技術に自信を持っていることの表れで、「我々はそこまでできるのだから、手遅れにならないうちに交渉を」というメッセージではないかと思います。

     北朝鮮から韓国に亡命した記者の証言によると、北朝鮮のミサイル製造は一つ一つ手作りしているようなところがあり、技術は標準化されていないものの、確実に進歩しているそうです。


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    2017年05月16日 12時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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