文字サイズ
    生活

    糖質、カロリー、プリン体…ゼロマジックの落とし穴

    管理栄養士 竹並恵里

    アルコールによる健康問題とは?

    • 画像はイメージ
      画像はイメージ

     食卓が楽しくなり、食事をおいしくしてくれるのが、アルコールの魅力です。また、適量のアルコールは、心筋梗塞などの循環器疾患のリスクを下げることが報告されています。

     しかし、過剰なアルコール摂取がもたらす健康問題は、尿酸値の上昇だけではありません。アルコールを分解する肝臓に負担をかけ、アルコール性脂肪肝、深刻化すると肝硬変や肝臓がんをもたらします。

     さらにアルコールと関係があるとされるがんには、口腔(こうくう)・咽頭・食道がん、大腸がん、女性なら乳がんがあげられ、アルコール摂取量に応じて、その死亡率は急激に増加します。

     アルコールは脳に直接作用するため、大量の飲酒は認知症の危険性を高めるとの報告もあり、アルコールによる健康問題は多岐にわたります。

    適量を守ることが重要!

     これらアルコールの健康への影響から、飲酒量と総死亡率の関係はJカーブ(適量ならリスクが低下する)を描くことが報告されています。

     この関係をもとに、現在では日本人における適度な飲酒量は、「アルコールで1日平均20グラム程度」※とされ、ビールなら500ミリ・リットル缶1本、日本酒なら1合(約180ミリ・リットル)、焼酎なら0.6合(約110ミリ・リットル)、ワインならグラス2杯(約180ミリ・リットル)です。

     アルコール量を基準としているので、もちろん、ゼロ系ビールであってもこの量は変わりません。したがって、「ゼロ系ビールを選べば飲む量を増やしても大丈夫」という考えは、明らかに間違っています。

     お酒と上手に付き合う基本は、糖質量でもプリン体量でもなく、まずは「アルコール量」にあることを忘れないようにしましょう。

     ※女性の場合は、これよりも低く(半量くらいに)設定されるのが妥当。

    なぜワインはヘルシー?

     さて、ここで一つ疑問が湧いてきませんか。お酒の健康問題の原因がアルコールであるならば、なぜビールばかりが問題視されるのでしょう。

     アルコール度数で見れば、ビールは約5%と低い方です。例えば、ヘルシーなお酒とされる赤ワインは、約14%でビールよりもずっと高めです。しかし、ワインの国フランスでは、他国に比べて心筋梗塞による死亡率が低いという報告や、ワイン党はビール党よりも総死亡率が低いという報告などもあります。

     よく赤ワインの健康効果は、「赤ワインポリフェノール」によるものだと言われます。最近では、特に「レスベラトロール」というポリフェノールが注目を浴びました。

     確かに、こうした体に良いとされる成分の影響もあるかもしれませんが、問題はもっと根本的なことにある可能性があります。

    【あわせて読みたい】
    ・魅惑のラーメンライス!主食の重ね食べに潜む危険
    ・カレーは飲み物!?早食いの危険は肥満だけじゃない
    ・婚活の前に腸活!デキる男はまず腸を鍛えよ

    2017年06月14日 07時37分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    ハウステンボス旅行など当たる!夏休み特集