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    社会

    逃亡犯らの顔を描く「プロファイル画」の世界

    読売新聞メディア局編集部 河合良昭
     46年前の「渋谷暴動」で指名手配され、殺人罪などで28日に起訴された中核派活動家の大坂正明被告。逮捕後の6月に報道陣の前に見せた姿は、警察署が作成した40年以上前の指名手配写真とは大きく異なり、白髪頭で眼鏡をかけ、顔に深いしわが刻まれていた。日本で唯一、逃亡犯や行方不明者が年齢を重ねた後の姿を想像して描く「プロファイル画」の画家として、警察から依頼を受ける神奈川県横須賀市の須藤 眞啓 ( もとあき ) さん(66)に、その技法や逃亡犯の見抜き方を解説してもらった。(聞き手・メディア局編集部 河合良昭)

    逃亡犯の生活環境を推測し、反映させる

    • (プロファイル画を手にする須藤さん)
      (プロファイル画を手にする須藤さん)

    ――「プロファイル画」とはどういうものですか

     長期間逃亡している容疑者や行方不明になっている人の現在の姿を想像して描くものです。しかし、単純に加齢した姿を描いているわけではありません。何歳になったら顔のどこにしわが出るのかという平均値を出して、それを当てはめているわけではないのです。その人がどんな性格であるか、どのような環境で暮らしているのかといった条件によって使う顔の筋肉が違うので、それを意識して描いています。

     生活環境の違いをプロファイル画にどのように反映させるのかというと、例えば、その人が日本人であっても、英語を話してアメリカで暮らしていれば、その顔は日本人よりもアメリカ人に近づけて描きます。日本語と英語では使う顔の筋肉が違うからです。私は、画家の修業で海外を何度も訪れており、そこで長期間暮らしている日本人を観察して得た答えです

    • (46年前の事件で起訴された大坂被告。6月7日撮影)
      (46年前の事件で起訴された大坂被告。6月7日撮影)

     逃走犯の場合、罪の意識を感じてひっそりと隠れるように暮らしているのか、ふてぶてしく生きているのかという心理状態によって、その表情は大きく違ってくると考えています。

    ――46年前の事件で逮捕・起訴された大坂被告の現在の姿をどのように見ましたか。

     笑ったりニコニコしたりすることが少なかったのか、年齢のわりに目尻の脇にできるしわが少ないのが印象的です。一方、口の両脇のほうれい線がくっきりと出ています。緊張状態の中、厳しい表情を長時間していると、こうした筋肉がよく使われます。逃亡犯の典型的な生活ぶりを推測してプロファイル画を描いていれば、現在の姿を描くことができたかもしれません。

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    2017年06月29日 12時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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