文字サイズ
    生活

    そんな言い方するから、怒るあなたが嫌われる

    日本アンガーマネジメント協会代表理事 安藤俊介
     「そんな言い方しなくてもいいのに……」「あんなに感情的になってどうしたの?」「器が小さすぎる」――。不平不満を感じた相手に怒りをぶつけると、逆に、反感を買うことがある。相手のミスや怠慢が原因だったはずなのに、まるで怒っているほうがおかしいと見られることも。「怒り損」にならないようにするにはどうしたらいいのだろうか。「怒り」をコントロールする啓発活動を行っている日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介氏が解説する。

    怒りは「防衛感情」

    • (画像はイメージ)
      (画像はイメージ)

     怒るという感情はそもそも何のためにあるのか、怒るという感情が嫌われやすい理由、そして、どのようにすれば、本意を上手に伝えられるのかを考えてみたい。

     怒りは、人間に備わっている自然な感情の一つである。どんなに穏やかな人にも怒りの感情はあり、怒りの感情そのものを取り除くことはできない。

     怒りは、専門用語で「防衛感情」とも呼ばれている。自分の身を守るために備わっている感情なのである。

     動物にとっての怒りの感情は、次のように働く。 

     目の前に天敵が現れたとする。動物がとらなければいけない行動はたった2つである。それは、自分の身を守るために「闘う」か「逃げる」かである。

     このとき、心身がリラックスした状態ならば、どちらの行動も即座にとることができない。そこで、怒りという感情が使われる。

     動物は怒りを感じると、ホルモンの一つ「アドレナリン」を放出する。これは、人間も同じである。アドレナリンを放出することで、心臓はドキドキと激しく鼓動し、血液を全身に送り込んで筋肉を緊張させ、目の前の天敵に備えるのである。

    独りよがりの怒りに嫌悪感

     つまり、怒りをあらわにしている人は、「目の前に敵がいる!」「今、緊急事態が起きている!」と叫んでいるのと同じようなものだと言える。

     ちょっと想像してみてほしい。静かなオフィスで、多くの社員がいつものように仕事をこなしている中に、1人だけ大声で「緊急事態だ!」「大変だ!大変だ!」と叫びだす。

     不審者が侵入してきたとか、全員のパソコンが起動しないとか、目に見える異変が共有できているならば、突然の怒声も理解を得られるかもしれない。ところが、こちらが平静な(怒っていない)状態だと、「緊急事態だ」と言われても、いまひとつピンとこない。

     むしろ、多くの人にとっては迷惑な存在としか映らない。 周囲は「なんでこれくらいのことでそんなに興奮しているの?」と不思議がり、独りよがりの態度に嫌悪感を抱いたり、意味不明な感情の発露に違和感を持つのである。

     テレビなどで伝えられる有名人の言動でも、共感を得られないまま、奇妙なシグナルを発し、結果的に本人の怒り損となっている例がよく見られる。真似(まね)してはいけない、反感を買ってしまった怒りの5つのケースを紹介しよう。

    【あわせて読みたい】
    ・豊田真由子議員が抑えられなかった怒りの元凶は?
    ・「ボク褒められて伸びるタイプなんです」の叱り方
    ・男性は気をつけて!妻の2人に1人が離婚を考えるとき

    2017年08月29日 07時29分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP