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    教育

    教師の働き方改革が進まない学校の「世論知らず」

    名古屋大准教授 内田良
     教員の長時間労働の解消に向けた対策を検討している中央教育審議会の特別部会が8月、タイムカードを使った勤務時間の管理や、事務作業を代行する専門スタッフの配置などを盛り込んだ緊急提言をまとめた。多忙化が問題となる学校現場で、なぜ教師の「働き方改革」は一向に進まないのか。名古屋大の内田良准教授に解説してもらった。

    「消える化」するブラック部活動

    • (画像はイメージ)
      (画像はイメージ)

     部活動改革を含む教員の働き方改革をめぐっては、そのニュースを見聞きしない日がないほどに世間の関心が高まっている。もはやこれは、教育問題を超えた社会問題、国民的関心事になっていると言えよう。

     こうした世論の高まりに反して、肝心の職員室は「無風状態」のままだ。それどころか、相変わらず、夜遅くまで働き続ける教員を賛美する声や、「部活動をもっと充実させよう」という声も聞こえてくる。

     教員研修の場では、部活動の話題になると、「苦しい」「つらい」と本音を打ち明ける教員もいる。しかし、一方で、そうした声を打ち消そうと、「部活動のネガティブな面ばかりが強調されている」と反対意見や不満が噴出する。

     「部活指導なら、生徒たちがついてくる」

     「教科指導では得られない生徒との深い絆ができる」

     こうした部活動の意義が次々と語られる。

     サービス残業であり、かつ、それが実質強制されていることが問題となっている「ブラック部活動」に世間の目が向けられるようになり、その実態が「見える化」しつつあるにもかかわらず、すぐにその場で「消える化」していくのだ。

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    2017年10月05日 07時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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