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    経済

    「買い物下手」の日本企業が得た教訓とは

    経済ジャーナリスト 中西 享
     日本企業が海外企業を買収するケースが増え、2016年には買収件数が過去最高となった。しかし、海外企業を買収して成功したケースは実は少ないと言われている。なぜうまくいかないのか。買収によって学んだ「教訓」とは何か。経済ジャーナリストの中西享氏が読み解く。

    あらゆる業種の企業が関心

    • 写真はイメージです
      写真はイメージです

     M&A(企業の合併・買収)仲介会社・レコフ(東京)の調査では、16年の日本企業による海外企業のM&A(事業買収も含む)の件数は636件で過去最高となった。M&A金額の総額は10兆4917億円と、15年の11兆2104億円こそ下回ったものの、依然、高水準が続いている。

     この勢いは今年上半期(1~6月、313件・3兆7049億円)も持続していると言っていい。日本国内での業績が伸び悩む中、海外企業を買収することで販路拡大を図るのが、大方の狙いとみられる。

     数年前までは、自動車や機械のメーカーなど「輸出関連企業」が海外企業を買収するケースが多かった。しかし、最近は食品や観光など、「内需関連」を含め、あらゆる業種の企業がM&Aに関心を示している。

     大手にとどまらず、中堅企業でも買収に踏み切るケースが増加している。また、地域別では2~3年前には中国や東南アジアの企業が多かったが、最近は欧米企業を買収するケースが増えている。

     しかし、M&Aに詳しい関係者によると、海外企業を買収し10年以上経過しても成功だったと言える事例は少ないという。つまり日本企業にとって、失敗事例から学ぶべき課題が山積しているといえる。

    2017年10月24日 07時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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