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    働く

    長時間労働は“神対応”を見直せ

    人材コンサルタント 常見陽平
     「働き方改革」の一環として長時間労働の是正が各企業で進められている。人事担当者向けの講演を数多く行っている人材コンサルタントの常見陽平さんは、現場のナマの声を聞き、「まだ、取り組みは道半ばである」と指摘する。確実に進めるには「残業は合理的であるがゆえになくならない」という現状をしっかりと認識した上で、顧客の無理な注文に応じる“神対応”をやめるなど仕事の絶対量を減らす取り組みをしてはと提案する。

    現場は“働き方改革疲れ”

    • 写真はイメージです
      写真はイメージです

     最近、「働き方改革」に関する講演に行く回数が増えた。官庁、自治体、経済団体、労働組合、教育機関、弁護士会、産業カウンセラーの団体など、依頼主は幅広い。

     講演の会場では、参加者から「働き方改革」に関する悩みを聞くことが多い。政府や経済団体からは労働時間を減らせと言われ、労働基準監督署の取り締まりも強化された。仮に労働問題の不祥事があればメディアやネットで徹底的に(たた)かれるという心配もあり、緊張感のある日々を送って疲弊しているのだ。

     経営側は「長時間労働を減らせ」と言う一方で、経営目標は必達だと言う。矛盾する課題に向き合わされている現場は戸惑い、人事部も板挟みに苦しんでいる。

     講演をすると、メディアで「働き方改革成功企業」と礼賛されている企業の人事責任者であっても愚痴をこぼす。改革により、かえって現場の士気が落ちていないか、売り上げを下げることになっていないかと心配しているのだ。目標達成に向けて現場がやる気を見せているのに、「早く帰れ」というのも酷な話ではある。

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    2017年11月17日 15時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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