
冬のメタボ光熱費をダイエットする5つの方法
冬は一年で最も光熱費が高くなる季節。電気代の請求明細が自宅に届くたび、その金額にびっくりするという家庭も多いのでは。とはいえ、電気代を抑えようと暖房を我慢して、風邪をひいてしまっては元も子もない。なんとか、膨らみ続けてメタボリック状態の電気代を削減する方法はないものか。消費生活アドバイザーの巻口守男さんが五つの対策を紹介する。
【その1】効率よく温める
多くの家庭が備える暖房器具の一つであるエアコン。暑い夏に電気代がかかる印象があるかもしれないが、実は、冬の方が電力消費量はぐんと増える。夏は外気温33度のときに室温を27度に下げる一方、冬は外気温10度のときに室温20度に上げようとする。外と室内の温度差が大きければ大きいほど、その差を埋めるためにエアコンのエネルギー消費量が増える。
家庭の場合、ちょっとした対策をするだけでも、暖房機器の熱効率を上げることができ、もっと快適に過ごせるようになる。
暖かい空気は密度が低く軽いため、室内の上部にたまる性質がある。エアコンをつけても足元の寒さが解消されないのはそのせいだ。そこで活躍するのが、空気を循環させるサーキュレーターだ。天井に向けて使用すると、空気がかき混ぜられ、部屋全体の温度のムラを改善できる。部屋全体を早く暖めるのに効果的なため、省エネにもつながる。
エアコンとサーキュレーターの併用で1日12時間使用した場合、電気代がどの程度節約できるのか、家庭で使われるエネルギーを管理するシステム「HEMS(ヘムズ・Home Energy Management System)」を使って実際に計測してみた結果がある。
エアコンのみの場合、電力消費量は6.95キロ・ワット。電気代は180.7円。エアコンにサーキュレーターを併用した場合、体感温度が上がり、設定温度を1度下げることができる。これにより、電力消費量は6.53キロ・ワットに減った。電気代にすると169.7円。1日当たりでは、わずか11円の節約だが、継続すればまとまった額になる。
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