文字サイズ
    文化

    藤井聡太六段、スピード出世を続けるための条件

    読売新聞メディア局編集部 田口栄一
     将棋界に旋風を巻き起こした藤井聡太六段(15)の記録に彩られた1年が終わった。2017年度は61勝12敗の堂々たる成績で将棋大賞の特別賞と新人賞を受賞。この1年の間に四段から五段を経て六段に昇段した。異例のスピード出世ではあるが、竜王や名人への道のりは遠く、険しい。4月から高校生になった藤井六段が、棋界の頂点に駆け上がるには何が必要か。そのための条件を考えてみた。

    記録ずくめの1年

    • 今年度最終局で井上慶太九段(左)に敗れ、疲れた表情を見せる藤井聡太六段(3月28日、大阪市福島区の関西将棋会館で)
      今年度最終局で井上慶太九段(左)に敗れ、疲れた表情を見せる藤井聡太六段(3月28日、大阪市福島区の関西将棋会館で)

     3月28日、大阪市の関西将棋会館。17年度最後の対局となる王将戦予選で、井上慶太九段(54)に敗れた藤井六段は、この1年を振り返って次のように述べた。

     「自分が思った以上の活躍ができたが、本局のように力が足りないところもあった。これまでの結果に関して評価をするのはまだ早い。今は実力をつける時期だと思っている」

     中学生として臨む最後の対局を白星で飾ることができず、今年1月から継続中の連勝も16でストップした。やや疲れているようだったが、淡々と話す姿はいつもと同じだった。

     将棋界は学校や官公庁と同じように、4月から始まり3月に終わる年度ごとに記録が集計される。例外は連勝で、継続中であれば前の年度からの継続も認められる。藤井六段は17年度、対局数(73)、勝利数(61)、勝率(8割3分5厘6毛)、連勝(29、16年度からの継続)の4部門で全棋士中トップとなったほか、朝日杯将棋オープン戦で優勝し、公式戦最年少優勝記録を15歳6か月に更新した。記録ずくめの1年と言っていい。

     藤井六段がプロ棋士としてデビューしたのは16年10月。それからまだ1年半しかたっていないが、早くも頭角を現している。しかし、頂上はまだはるか先だ。

    2018年04月02日 17時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    プレゼントなど特典が満載! 読売ID登録(無料)はこちら