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    文化

    外国人少年写真家が撮影…甦った「150年前の日本」

    読売新聞メディア局編集部 伊藤譲治
     150年前の幕末・維新期に来日し、「激動の時代の目撃者」となった外国人少年写真家がいた。東京大学史料編纂所の古写真研究プロジェクトチームが少年の祖国・オーストリアで、少年が撮影・収集した多数のガラス原板を確認。8000万画素のデジタルカメラで原板を撮影し、拡大したところ、驚くほど鮮明な当時の日本が写り込んでいた。少年の足跡をたどるとともに、成果を写真史料集『高精細画像で ( よみがえ ) る 150年前の幕末・明治初期日本』(洋泉社)にまとめたプロジェクトチーム代表の保谷徹所長(幕末維新史)に現地調査の経緯などについて聞いた。

    16歳で来日したオーストリア人少年

    • 日本滞在中の和服姿のミヒャエル・モーザー(1872年)(アルフレッド・モーザー氏所蔵)
      日本滞在中の和服姿のミヒャエル・モーザー(1872年)(アルフレッド・モーザー氏所蔵)

     江戸から明治に変わって間もない1869年(明治2年)10月2日、横浜港に到着したオーストリア・ハンガリー帝国の軍艦フリードリヒ大公号に一人の少年が乗船していた。日本と修好通商条約を結ぶため派遣された使節団(東アジア遠征隊)に随行していた写真家ヴィルヘルム・ブルガーの助手で、ミヒャエル・モーザーという16歳のオーストリア人少年だった。

     ミヒャエル・モーザーの名は、横浜で創刊された日本初の写真入り英字紙『ファー・イースト』で写真家として活動していた人物であることは知られていた。が、つい最近まで生没年すらわからない「謎の人物」だった。写真技術の高さから、大人の写真家だと思われていたが、実際には10代の少年だったことが判明し、研究者を驚かせた。ミヒャエル少年は、使節団が条約締結を終えて帰国した後も、ただ一人、日本に残った。16歳から22歳まで、6年半余りを明治初期の日本に滞在したミヒャエル・モーザーとは、いったい、どんな人生をたどった人物だったのだろうか。

    2018年04月07日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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