文字サイズ
    国際

    母がアフリカ系、離婚歴ある花嫁が英王室に新風?

    読売新聞調査研究本部主任研究員 大内佐紀
     英国のチャールズ皇太子(69)の次男で、王位継承順位6位のハリー(ヘンリー)王子(33)が19日、米国生まれで離婚歴のある女優メーガン・マークルさん(36)と結婚した。母親がアフリカ系でもあるメーガンさんを一員に迎え入れたエリザベス女王(92)が描く、21世紀のロイヤルファミリー像とはどのようなものなのだろうか。

    挙式中に流れた「スタンド・バイ・ミー」

    • ウィンザー城で挙式後、馬車でパレードするハリー王子(左)とメーガンさん(ロイター)
      ウィンザー城で挙式後、馬車でパレードするハリー王子(左)とメーガンさん(ロイター)

     異例ずくめの結婚式だった。

     ロンドンから西方約35キロの場所に位置するウィンザー城の一角にある聖ジョージ礼拝堂。新婦とバージンロードを歩いたのは実父ではなく、花婿の父・チャールズ皇太子だった。居並ぶ王族やセレブを前に、愛が持つ力について米南部なまりで熱く説教したのは、マイケル・カリー米国聖公会大主教。新郎新婦が挙式中に流れる音楽として選んだ中には、ソウルミュージックの名曲「スタンド・バイ・ミー」があった。

     伝統も守られた。数々の王族の挙式に立ち会った英国のジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教のもと、新郎新婦はそれぞれ誓いの言葉を述べ、指輪を交換した。そして、大主教が「彼らが夫と妻であること」を宣言した。

     米国生まれで、母親が黒人、バツイチの女性が正式にロイヤルファミリーの一員となった瞬間だ。英王室の専門家クローディア・ジョセフさんは「まったく新しいタイプのロイヤルファミリーが誕生した」と評した。

     2人が共通の知人の紹介で出会ったのは2016年の夏のこと。ハリー王子はBBC放送に「一目ぼれだった」と振り返った。

     2人は半年ほどは静かな環境で交際を深めたが、その後、大衆紙を中心に報道が過熱する。注目の的となったのは、メーガンさんが米ロサンゼルス出身の女優で、白人の父とアフリカ系の母を持ち、離婚歴があり、王子よりも年上なことだった。

     当初は、大衆紙が「王子に出会って、変わり身早く前の恋人を捨てた」とメーガンさんを中傷したり、上流階級出身のコラムニストが「王室の澄んだ血と(王子の母親ダイアナ元妃の)スペンサー家の白い肌が、こってりした異国のDNAのせいで濃くなってしまう」と人種差別的な記事を書いたりしたこともあった。ただ、王子がメーガンさんを誠実に守る姿勢を見せたこともあり、興味本位な報道や人種差別的な見方は次第に影を潜めていった。

    2018年05月21日 12時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    ハウステンボス旅行など当たる!夏休み特集