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    自動車

    ディーゼルの呪縛から解かれた日本車がすべきこと

    モータージャーナリスト 御堀直嗣
     国内の自動車メーカーが、欧州市場でディーゼル乗用車の販売から撤退する方針を相次いで打ち出している。日産自動車は2021年までに販売を終了することを明らかにした。トヨタは3月、欧州でディーゼル乗用車の販売を終えると発表。SUBARU(スバル)も欧州などで販売をやめる。なぜ、日本車の「ディーゼル離れ」が広がっているのか。モータージャーナリストの御堀直嗣氏に解説してもらった。

    欧州で進む「ディーゼル離れ」

    • (画像はイメージ)
      (画像はイメージ)

     日本の自動車メーカーが、欧州市場で販売してきたディーゼル車の導入を止める動きが急速に進んでいる。

     2017年11月には、住友化学の子会社がポーランドでのDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター=未燃焼ガスから生じる粒子状物質を取り除く装置)の事業から撤退した。同社は11年の事業開始から6年足らずで撤退を決めた。欧州市場でのディーゼル車販売の先行きを懸念させる大きな材料と言える。なぜ、急速な「ディーゼル離れ」が起きているのだろうか。

     ディーゼル車は2000年以降、欧州市場を中心に人気が高まった。

     実用性・経済性の面でディーゼル車人気が根強い欧州では、それまでもタクシーなどの事業用を含め、小型車を中心にディーゼル乗用車が当たり前のように走っていた。しかし、当時のディーゼル車の市場規模は20%程度にとどまり、ガソリン車が優勢だった。さすがに、高級車やスポーツカーにディーゼルエンジンを搭載することは考えられなかった。

     気候変動枠組条約を巡って、1997年12月、先進国に温室効果ガスの削減を義務づける「京都議定書」が採択されたとき、世界初の量産市販ハイブリッド車であるトヨタ・プリウスが登場。ガソリン車の2倍の燃費という環境性能で世界を驚かせた。

     超低燃費の実現は、エンジン、モーター、バッテリーのそれぞれで新たな技術開発と量産体制の構築が求められ、莫大(ばくだい)な投資を必要とする。欧州の自動車メーカーはハイブリッドが一過性の手法であると二の足を踏み、トヨタに続かなかった。

    2018年05月31日 11時11分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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