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    社会

    職場が生む「ぶら下がりワーママ」とは?

    ワークシフト研究所所長 国保祥子
     女性の社会進出が進み、管理職や経営者として活躍することも珍しくなくなった。ただ、その一方で出産前は懸命に仕事をしていた女性が、育児休業から復帰後、働く意欲を失ったかのように見えるケースがあり、様々な職場で問題になっている。ワーキングマザー(ワーママ)の「ぶら下がり化」とも呼ばれるこうした現象は、仕事と子育てを両立する難しさを如実に表している。しかし、人材育成に詳しいワークシフト研究所の国保祥子さんは「本人と上司、職場の取り組みで問題は解決できる」と指摘する。

    「寿退社」はすでに死語

    • 写真はイメージです
      写真はイメージです

     昨今、働く女性が結婚に合わせて退職する「寿退社」という言葉はほぼ死語になり、結婚や出産、育児休業を経て職場に復帰するのが一般的になりました。

     厚生労働省の国民生活基礎調査によると、3歳以下の子どもを持つ母親の就業率は、1995年(阪神大震災の被害に遭った兵庫県を除く)の24.0%から、2016年(熊本地震の被害に遭った熊本県を除く)には50.0%まで増えています。

     女性の社会進出が進み、子育てと両立しながら働き続ける女性が、約20年の間に「4人に1人」から「2人に1人」に増えたのです。

     このように、子育て中の女性の就業率が上昇する一方で、育児休業から復帰した女性の「働く意欲」の低下を指摘する声が一部の企業や職場で上がっています。同僚たちと競い合うように働いていた女性が、復帰後は必要最小限の仕事だけをこなすようになり、まるで会社に「ぶら下がる」ような態度に変わってしまったというのです。

     筆者が企業の関係者から聞いた具体例では、

     ・かつては自らプロジェクトの参画などに手を挙げていた人が、復帰後は上司から指示された仕事しかしなくなった。

     ・退社間近の時間に声をかけると、迷惑そうな顔をするので仕事が頼みにくく、同僚にしわ寄せがいく。

     ――などがありました。

     たとえ職場の繁忙期でも周りを手伝うことはせず、自分の仕事だけをこなす――協力姿勢や自発性を欠くように見える「ぶら下がり化」は、決してワーママに限った問題ではありません。しかし、ここでは論点をシンプルにするために、ワーママに絞って言及したいと思います。

    2018年06月07日 11時22分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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