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香り芳潤 黄金色の風格

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麦焼酎「天神さま」

 小学生のころからの友人と3人で飲んだ。20年という年月を飛び越え、話題は尽きない。同じ学習塾に通ったので、受験話でも盛り上がる。

 学問の神様、菅原道真公がまつられた福岡の太宰府天満宮には、3人ともお世話になった。境内には心字(しんじ)池にかかる有名な太鼓橋がある。太鼓橋・平橋・太鼓橋と連なる途中で振り返ると不合格になるというジンクスを信じて、緊張しながら渡ったものだ。

 参道の出店で売られている「合格梅」も受験のたびにかじる必需品。もちろん名物の「梅ヶ枝(うめがえ)餅(もち)」もよく食べた。手のひらサイズの白いおもちにこしあんが入る。普通の和菓子だが、なぜか焼き立ては格別。菅公が亡くなった折、好物のもちを梅の枝にさして供えたとも言われている。

 福岡の県花も梅。例年ならちょうど今ごろが見ごろだろう――そんなことをワイワイ言いつつ、3人で味わったのが麦焼酎「天神さま」。梅の印がラベルにしっかり刻まれている。

 明治半ば創業の蔵元は太宰府市内に工場を持ち、清酒と焼酎を手がけている。黄金色をしたこの麦焼酎はとにかく香りが芳潤。たるで3年以上寝かせているため、香りも味わいも、とげとげしい癖が抜け、まろやかな丸みがある。とりわけロックでやると、しっかりした風格を感じる。

 ところで、この宴で友人2人はもう心に決めた相手のいることが判明。私はといえば、まずは飲める人とじゃないと……。というわけで、結婚の2文字がますます遠のくような。

 (フリーアナウンサー)豊田瑠衣

この一本

麦焼酎「天神さま」(福岡)

 独自の低温減圧蒸留とたる熟成が香りに華やかさを添え、梅をあしらったボトルデザインそのままの味わい。お湯割りもいい。

720ミリ・リットル 1350円
花関酒造(092・922・4576)

2008年3月10日  読売新聞)
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