「ミシュランガイド東京」、どこが3つ星にフランスの美食の聖典として知られるミシュランのホテル・レストランガイドの東京版が、今年11月に発行される。21か国で18種が発行されるミシュランガイドのアジア進出は初めて。英語版は約100か国で販売され、星を獲得したレストランには世界から予約が入ることが予想される。世界でも有数のグルメ都市から、どのレストランがアジア初の3つ星をとるかが注目される。 「ミシュランガイド東京」として、日本語版と英語版で発行される。ミシュランはフランスのクレルモンフェランに本拠を置くタイヤメーカー。自動車を使った旅行を安全で快適なものにするため、1900年に実用的なガイドとして生まれた。当初はガソリンスタンド、ホテルなどを紹介していたが、レストランに星を与えるシステムを1926年にスタートさせ、30年代初頭には2つ星と3つ星を含む評価に発展した。 「ミシュランガイド東京」は東京23区内のすべてのジャンルの1200〜1500軒のレストランと50〜60軒のホテルが対象。昨年夏から、日本人とヨーロッパ人からなる5人の社員が覆面調査を進めている。ガイド総責任者のジャン=リュック・ナレ氏は「我々の成功の秘けつは調査員の専門知識と技能の高さにある。難しい仕事だが、情熱を持って調査しているから、世界の美食の基準となっている」と語った。 レストランの星の数は純粋な料理そのものの評価で、料理の質、調理法と味付けの完成度、シェフとスタッフの個性、料理の一貫性、価格と質のバランスという5つのカテゴリーを考慮する。1つ星は「そのカテゴリーで特に美味しい料理を提供するレストラン」、2つ星は「遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理」、3つ星は「わざわざ訪れる価値がある卓越した料理」という基準。星の付与は審査員全員による合議で決められる。 フランスには複数の権威ある料理ガイドが存在するが、ミシュランの星の数は最も信頼できる基準として、フランス国民だけでなく、世界中の美食家が参考にしている。ミシュランCEOのミシェル・ロリエ氏は「ミシュランはエスペラント語よりも早く、すべての人々に理解される絵文字を進化させた」とその意味合いを語った。 また、レストランの快適さは、フォーク・スプーンの数で示される。施設の調度、サービス、清潔さなどに基づき、「豪華で伝統的様式」から 「割に快適」まで5つのカテゴリーに分けられる。 日本国内には客観的な基準を持つ自主独立のレストランガイドはほとんどない状態。美食の国際標準を作ってきたミシュランガイドの登場が、既存の料理評論に大きな影響を与えるのは間違いない。一方、ミシュランは、紹介者が必要な店や会員制の店は掲載せず、料理の予算も明記する方針をとってきた。ミシュランで星を獲得すると、その国の住人だけでなく、世界中のセレブや観光客から予約が入る。日本独自の慣習に支えられてきた予約しにくい店や会計がわかりにくい高級店がどう評価されるかも注目される。 ヨーロッパで展開してきたミシュランガイドは、2005年に初めてアメリカ大陸に進出。ニューヨークとサンフランシスコ版が創刊され、現在は約100か国で1800万部以上を発行している。アジアの第1歩として、東京を選んだのは世界有数の美食の街のためで、今後は関西やアジアのほかの国にも進出する予定。 東京には、ジョエル・ロブション、ピエール・ガニェール、アラン・パッサール、アラン・デュカスらフランスの3つ星シェフやイタリア、スペインの星付きシェフが大挙して出店している。世界的に注目される懐石料理や寿司の名店も多い。ニューヨーク進出に際しては、現地のザガートやニューヨークタイムズの評価との違いが話題を集めたミシュランガイド。その評価基準はきわめてフランス的との指摘もある。3つ星を与える店には、複数の審査員が訪問を重ねると言われる。どんなジャンルの店が星を獲得するのか。評価が発表される秋までの間、ホテル・レストラン業界の話題となり続けそうだ。 (2007年3月15日 読売新聞)
|
|
| ▲この画面の上へ |
|
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |