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「エビは長寿によい」本当か?

 東京・臨海副都心で催された魚介類の国際見本市に出かけた。内外500の企業が出展、3日間の入場者は約2万3000人。

 ここで日本人のエビ好きを改めて痛感した。輸入品や冷凍品が各ブースで見栄えを競い、1番目立つ。

 「美肌自慢」という商品を見つけた。グリーンランド産の冷凍甘エビ、刺し身用。なぜ美肌か。「豊富なアスタキサンチンが肌の老化を防いでくれますから」と輸入担当者。

 アスタキサンチンはエビやカニ、サケに見られる赤い色素で、ビタミンEの1000倍に及ぶ抗酸化力を持つ。この力で、老化やがんの元凶とされ、紫外線や排ガスなどがもたらす活性酸素に対抗するというわけ。

 続いて「桜ぼたん」。南太平洋・トンガ沖の深海に生息するマルゴシミノエビがその正体で、宣伝文句は「海洋深層水のミネラルが生む、締まった身」。確かに甘エビよりはプリプリ感が強いか。

 養殖・加工物も負けていない。あらかじめエビを放射状に何層も重ね、解凍しただけで大皿に盛った前菜に早変わりする「カクテルシュリンプリング」。揚げても身が縮まないよう、表面が特殊コーティングされたむきエビ。完全無投薬で生食可能をうたう「有機ブラックタイガー」も。

 それにしてもこれだけ世界中のエビを食べれば、アスタキサンチン効果で長寿大国も道理、などと想像を膨らませたら、浅井学園大教授(水産化学)の羽田野六男さんに一蹴(いっしゅう)された。

 「エビがアスタキサンチンを含むのは主に殻。身はそれほどでもありません。むしろサケの身の赤はアスタキサンチンそのものですし、良質な脂肪酸やビタミンDもたっぷりですよ」。そう言えば、そろそろ秋サケがうまい季節か。(宇佐美 伸)

2004年9月20日  読売新聞)
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