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食日記再開するぞ!

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林家たい平/画

 【昼】乾麺(めん)のほうとうでおざら。具はニンジン、シイタケ、油揚げ。

 【夜】牛タン、空豆、数の子、ナマコ酢、赤貝。缶ビール3本、銚子2本。白飯に豚バラとキムチの炒(いた)めもの。空豆は今年初……。以上が1995年の本日、自分が食べたものだ。

 この年、簡単な食日記を書こうと思い立った。池波正太郎さんの随筆で食日記が長年の習慣と知り、感化されたのだ。冒頭の「おざら」とは山梨の郷土料理。ゆでたほうとうを冷水でさらし、具だくさんの熱いつけ汁で食べる。

 読み返すと前後の1週間で5食、おざらを作るか外で食べるかしている。牛タン、赤貝、キムチも連日登場し、好物を続けても飽きない癖は、当時から一貫している。特定のカップ麺やポテトチップを夜食にするのも相変わらずだ。

 変わったこともある。10年前は「焼き鳥30本」「カキフライ12個」などの記述もあるが、今は半分程度がせいぜい。酒量も半減、以前は頑固な日本酒党だったが、いつの間にか焼酎中心になった。当時は全くとらなかった朝食を食べるようになったのも変化だ。

 結局忙しさにかまけ、日記は半年で挫折した。以降は外食・外飲の領収書や箸(はし)袋をそのまま手帳に張ってお茶を濁し、今に至る。

 おいしく食べるから楽しいのか、楽しく食べるからおいしいのか、その辺はよくわからないけれど、少なくとも日々の食生活が己の喜怒哀楽に実は深くかかわっていることを、日記は改めて教えてくれた。

 本欄を終えるにあたり、日記の再開を誓った。(宇佐美伸)

 「快食ライフ」は今回で終わります。これまでの連載をまとめた『快食の雑学』(仮題)が5月、講談社+α文庫から出版予定です。

2006年3月20日  読売新聞)
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