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水羊かん 渇いた喉にひんやり

 雪深い、北国福井の名物の一つが水羊かんである。他県と違うのは、冬に食べるということだ。

 1937年(昭和12年)創業の和菓子店「えがわ」の水羊かんも11月から3月末までの販売である。

 2代目社長江川正典さんに由来をたずねた。大正、昭和の頃、店に奉公に行っていた人が里帰りの折に食べたからとか、諸説あるが実際のところはよく分からない。江川さん自身も、子どもの頃からそういうものだと思って食べてきたので、疑問にも思わなかったという。

 さて、そのえがわの水羊かんである。純度の高いザラメ糖と沖縄産黒糖に小豆こしあんを加え、寒天で固めている。

 まろやかな小豆の風味と黒糖のコクのある甘さが一つになり、するっと喉を過ぎていく。渇いた喉に、ひんやりと冷たく、うるおいのある水羊かんが心地よい。あとには、甘い余韻が残る。なるほど、水羊かんは冬の食べ物であったと納得する。

 昔ながらの製法を守り、余分な手間を加えていない。その分材料にはこだわって、小豆は風味のよいものを選び、味のアクセントとなる黒糖は特上品を毎年予約して買い付けている。

 最近は県外からの注文も増えてきた。福井の良さを水羊かんとともに伝えていきたいという。(フードライター)

 1箱630円

 えがわ

 (電)0776・22・4952

 〒910・0024 福井市照手3の6の14

2012年2月4日  読売新聞)
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