こだわればナポリピッツァ薪の窯でカリッ もちっピザ発祥の地、イタリア・ナポリの伝統を受け継ぐ「ナポリピッツァ」が日本でも普及してきた。もっちり感のある生地など、こだわりの材料で勝負する。 本国の認定を受けた店が集まった協会もこのほど発足した。(鳥越恭) 日本では従来、分厚い生地や薄くてカリカリしたクリスピー生地にチーズや具をたっぷりのせるスタイルのピザが好まれていた。だが、1990年代の「イタメシブーム」以降、本場イタリア風のピザが出回り始める。 350年の歴史を持つと言われる「ナポリピッツァ」は、生地の表面が焦げてカリっとしながら中はふんわり、もっちりとした食感が特徴だ。モッツァレラチーズなどシンプルながら上質な具が、生地の味わいを深める。 東京都港区の「ピッツェリア パルテノペ広尾店」は本格的な「ナポリピッツァ」が味わえる店の一つ。定番は、トマトソース、モッツァレラチーズ、バジリコの具を使った「マルゲリータ」(1470円)。「ナポリ最古のピッツァ」(1365円)は羊のチーズやバジリコなどの具がシンプルでおいしい。 同店や系列の恵比寿店(東京都渋谷区)では、小麦粉と酵母、塩、水だけで作った生地を手でのばし、薪(まき)を燃料にした大きな窯で約1分間、直焼きする。周囲が分厚い縁になっているのが特徴だ。 こうした製造法などは、伝統技術を残そうと本場・ナポリの職人たちが1984年に設立した「真のナポリピッツァ協会」の国際基準にのっとっている。日本でも、基準を満たし協会の認定を受けた11店舗が今年2月、「日本真のナポリピッツァ協会」を結成。このほど本国の支部の認定も受けたという。 「パルテノペ」の総料理長で協会の副会長も務める渡辺陽一さんは、「本物志向の日本人が増える中、昔ながらの正しいナポリピッツァの価値を広めたい」と意気込む。 宅配にも本場の香り宅配ピザ会社の「ストロベリーコーンズ」が昨年2月から全国展開する「ナポリの窯」では、「マルゲリータ」(1500円)のほか、オリジナルの「いちごのデザートピッツァ」(1300円)などが人気だ。「ナポリピッツァ」は生地が軟らかく冷めやすいが、5年の開発期間を経て配達が可能になった。また、トッピングを組み合わせる方式をやめて、手作り感も強調したところ、「宅配ピザの味ではない」などと評判は上々だそうだ。 同社の宮下雅光社長は、「ガスオーブンを使う以外、ほとんどをナポリピッツァの伝統と同じ方式にしました。従来の宅配ピザの市場が成熟する中、本場の香りが求められています」と話していた。 (2006年5月18日 読売新聞)
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