養殖エビ“ホワイト系”が急増育てやすい=バナメイ 見栄えいい=インディカス養殖エビといえば、黒っぽくてしまのあるブラックタイガーがおなじみだ。ところが最近、ホワイト系と呼ばれる体色が白やグレーのエビの養殖が急増している。特にバナメイという種類は育てやすく、ブラックタイガーから切り替える業者が相次いでいるという。 大手水産会社のマルハが、今最も力を入れているエビがホワイト系のバナメイだ。中南米原産で、もともとエクアドルで多く養殖されてきたが、ここ数年、タイやインドネシア、中国でもバナメイの生産量が急増している。例えばタイでは、5年前にはほぼ100%ブラックタイガーだったが、切り替えが進んだため「今年は90%はバナメイになるのではないか」と同社水産第三部長の網野裕美さんはみている。 理由は養殖の“効率”のよさ。バナメイは病気に強く、同じ容積のいけすでブラックタイガーの2倍以上も育てることができる。価格も2割程度安く、軟らかくて味もいい。加熱したときの色合いもブラックタイガーに引けを取らない。ただし、ブラックタイガーよりサイズがやや小さいことから、「天ぷらよりも、すし用のエビにちょうどいい」という。 一方、ニチレイフレッシュでは一昨年から、サウジアラビアの養殖業者と契約して、やはりホワイト系のインディカスという種類のエビの輸入・販売を始めた。養殖池は紅海の海岸沿いにある。「きれいな海水を使い、飼料から稚エビ生産、加工まで一貫管理するなど高品質が特徴。しっぽがスマートな形なので『料理にしたときにも見栄えがいい』と喜ばれている」と同社水産事業本部の西本直樹さん。価格はブラックタイガーより2〜3割高いが、こちらも食品スーパーや生協などからの問い合わせが増えているという。 ブラックタイガーは、1980年代から東南アジアで大規模に養殖され始めた。最初のころは色やしま模様が敬遠されることもあったが、「手ごろな値段で買えるエビ」としてほどなく食卓に浸透。養殖エビの代名詞にもなった。 西本さんは、「90年代のピーク時に12万トンを超えていた養殖ブラックタイガーの輸入量は最近10万トンを切り、その分バナメイなどが増えている。世界の生産量ではすでにバナメイがトップ。日本の売り場でも、近い将来主役の座が交代することになりそうです」と話している。 (2005年6月21日 読売新聞)
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