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チルドカップコーヒーが人気…缶よりおしゃれ

鮮度高く豊かな風味

 カップにストローを刺して飲むチルドカップコーヒーの売り上げが伸びている。冷蔵して保管・販売するため、風味を損なう加熱殺菌を行わずに済み、鮮度が高く、豊かな風味が特徴だ。メーカー各社は、コーヒー豆やミルクにこだわりながら激しい競争を繰り広げている。(鹿川庸一郎)

 ■先駆者のこだわり 

 森永乳業の「マウントレーニア」シリーズは、1993年に発売されたチルドカップコーヒーの元祖と言える存在で、ベスト10に5商品が入った。

 発売当時、カップに入ったコーヒーを持ち歩くという飲み方は、日本ではほとんど知られていなかった。だが、米西海岸でコーヒー店チェーン、スターバックスのカップ入りコーヒーが若者の爆発的な人気を集めていた。缶コーヒーに抵抗感がある女性は多く、「日本でも受けるはずだ」と商品化に踏み切り、市場を切り開いた。

 「カフェラッテ」(1位)「エスプレッソ2」(3位)「ノンシュガー」(4位)の定番ラインアップは発売以来変わらない。日本にわずか数人というブラジル政府認定の「コーヒー鑑定士」の資格を持つ社員が味付けを手掛け、「コーヒー、ミルクともに毎年微妙に変えている」(池谷久信・飲料マーケティング部長)というこだわりが、業界推計で6割を超えるシェア(市場占有率)を支えている。

 ■売り切れ続出 

 首都圏1都3県での販売にもかかわらず、サントリーの「スターバックス ディスカバリーズ シアトル(ラテ)」が2位に食い込んだ。スターバックスと提携し、深煎(い)りしたコーヒー豆で香り高い風味を引き出した。それまでの他社の商品より価格は約5割高いが、「高級チルドコーヒー市場を新たに作り出す」(古平昭信サントリー専務)との意気込みがあった。

 発売は2005年9月。予想以上の反響で、コンビニでは売り切れが続出し、2種のうち「ミラノ(エスプレッソ)」は販売を休止する事態になった。生産体制を増強し、25日にようやく再発売するが、全国展開はまだ先になりそうだ。

 ■市場は5年で2倍 

 味の素ゼネラルフーヅ(AGF)の「マキシム カフェ・ラテ」シリーズの「クリーミーテイスト」(5位)と「エスプレッソテイスト」(10位)は、まろやかな味わいと300ミリ・リットルというボリュームの多さから、男性の支持も高い。

 7位の「ドトール カフェ・オ・レ」は、コーヒー店チェーン最大手のドトールコーヒーが手がける。直火焙煎(じかびばいせん)した香り高いコーヒー豆と、生乳を使ったコクのある風味が特徴だ。

 業界関係者の推計では、05年のチルドカップコーヒー市場は約450億円と5年間で約2倍に拡大した。購入者の8〜9割を男性が占める缶コーヒーに比べて、チルドカップコーヒーは女性の支持が高い。ストローで飲むため容器を口紅などで汚さずに済み、都会的でおしゃれなイメージもあるからだ。市場規模は、缶コーヒーの約1兆円に比べるとまだまだ小さいが、今後も拡大は続きそうだ。

2006年4月3日  読売新聞)
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