アサヒ、サッポロに統合提案…米系FとTOB戦に発展もビール類出荷量首位のアサヒビールが、同3位のサッポロビールの持ち株会社、サッポロホールディングスに対し、経営統合を提案していることが、15日明らかになった。 米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドも同日、TOB(株式公開買い付け)によるサッポロの買収を提案した。サッポロは買収防衛策を導入済みで、スティールの買収提案を受け入れない公算が大きい。スティールの提案に対抗して、アサヒもTOBに踏み切る可能性がある。 複数の関係者によると、アサヒは昨年末、取引銀行を通じてサッポロに対し、非公式に経営統合を提案した。商品の共同配送や清涼飲料などでまず提携し、その後統合に進む案などが示された模様だ。サッポロと組むことで規模の拡大と品ぞろえの強化を図り、市場占有率でほぼ肩を並べるキリンビールを突き放す狙いとみられる。 サッポロ側は提案に対する明確な回答をしておらず、統合の具体的な協議はこれまで進んでいなかった。しかし、スティールがサッポロ買収を提案したことを受け、アサヒとサッポロとの協議が一気に進むとの見方もある。 一方、スティールは、今月1日現在でサッポロ株の18・64%(共同保有分を含む)を保有し、同社の筆頭株主となっている。スティールの提案はサッポロ取締役会の賛同が前提で、株買い増しは「事業価値のさらなる向上」をめざして友好的に行い、役員の入れ替えなどは行わないとしている。 TOBで同社株の66・6%(議決権ベースで3分の2未満)の取得を目指す。TOBを実施する場合の買い付け価格は、14日の終値より4・56%高い1株825円程度を提示しており、66・6%まで買い増した場合の買収総額は約1500億円にのぼる。ただ、「取締役会の賛同がない場合は、提案を撤回する権利を留保する」として、今後、敵対的買収に転じる可能性も残している。 サッポロは昨年2月、議決権比率20%以上の株の取得を目指す買収者に対し、あらかじめ事業計画などの説明を求めた上で、株主全体の利益に反すると判断した場合は新株予約権を発行する買収防衛策を導入した。スティールはこれに対し、今年1月30日付で、防衛策の廃止などを求める株主提案権行使書をサッポロに送っていた。 サッポロは「今後、外部の専門家等の助言を受けながら取締役会の意見をまとめる」としているが、スティールにはビール会社を経営した実績がない、として提案を拒否する公算が大きい。 スティールは、昨年10月には、即席めんメーカーの明星食品に対する敵対的TOBを実施。これに対し、即席めん最大手の日清食品が対抗TOBで応じて、日清は明星を子会社化した。スティールは日清のTOBに応じて、保有するすべての明星株を売却し、36億円の利益をあげている。 TOB(株式公開買い付け) 不特定多数の株主から市場を通さずに株式を買い取る方法で、企業買収や上場企業による関連会社の子会社化、自社株の消却などの際に行われる。3分の1超の株式や新株予約権を買い付ける場合、株主に売却の機会を平等に与えるため、あらかじめ買い付け価格や期間、株数を公表しなければならない。「Take Over Bid」の略。 (2007年2月16日 読売新聞)
|
|
| ▲この画面の上へ |
|
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |