「新豆」コーヒー、「初物好き」日本人に人気「新米」やワインの「ボージョレ・ヌーボー」のようにコーヒーでも「新豆」の人気が高まっている。新鮮な豆の味の良さに加え、日本人に根強い初物へのこだわりが受けているようだ。 「土居珈琲(コーヒー)」(大阪府堺市)のインターネット通販店「珈琲ライフ贅沢倶楽部(ぜいたくくらぶ)」は1月に「コーヒーの新豆を味わう3点セット」を販売した。昨年9〜10月ごろに収穫した、パナマ、ホンジュラス、ブラジルの三つの農園で収穫した新豆を焙煎(ばいせん)した商品だ。「安い物なら1グラム1円のコーヒー豆もある」(業界関係者)中で、200グラム3パック入り3900円と値段も高いが完売したという。 新豆とは一般的に、次の年に採れたコーヒー豆が入荷するまでの1年間のものをいう。ただ、収穫から販売までが短くなる傾向が強い。 同社専務の土居陽介さんは「収穫後1年以内の新豆はうまみの成分が含まれる水分が多いので、うまみと香りが強くておいしい」と語る。また、人気の理由について、「日本人は元々日本茶や米など、初物に目がない。また、鮮度を重視する消費者も多く、コーヒーの新豆にも注目が集まるのでは」。 キーコーヒー(東京)は、インドネシアの自社農園などで栽培する「トアルコ トラジャコーヒー」で、シーズン最初に摘み取った「初摘みコーヒー」を年1回、限定発売している。現地で4月ごろに収穫した豆を7月ごろに予約した購入者に届ける。「初摘みコーヒー」の値段は2007年産で200グラム4パック入り8400円と一般的な商品の2倍以上の高値だが、ネットなどで5月初旬に予約を始めるとすぐにいっぱいになることも多いという。 このほか、缶コーヒーでも「新豆」や「初荷」という名前の商品を発売し、他社との違いを打ち出す会社が珍しくなく、コーヒーでも新豆という概念は定着してきた。 スイスの大手コーヒー専門商社「ボルカフェ」日本法人社長の角谷智さんは「日本では10年ぐらい前からコーヒーでも新豆に注目する企業や消費者が増えてきた」と指摘する。ただ、新豆は数量や品質の確保が難しいため、「コーヒーのインターネット通販店を中心に予約・限定との位置づけの商品が多い」という。 (2008年2月13日 読売新聞)
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