文字サイズ

    五輪の夢、母校につなぐ…藤原が中大・駅伝監督

     初マラソン日本最高記録保持者で、世界選手権に2度出場した藤原正和(35)(ホンダ)が、現役生活に別れを告げた。4月から中大の駅伝監督に就任し、箱根駅伝で4年連続シード落ちと低迷する母校の復活に力を注ぐ。

     中大4年だった2003年3月、びわ湖毎日マラソンでマークした2時間8分12秒は、初マラソン日本最高記録と日本学生最高記録として、今も破られていない。このレースで同年夏の世界選手権の代表に選ばれた。4月にホンダに入社し、さらなる飛躍を期していたが、右膝を痛め、世界選手権出場を辞退した。

     「仕事の面や、合宿の多さなど、実業団のリズムがつかめなかった」。10年後の13年に再び世界選手権の切符をつかみ取ったが、14位に終わり、昨年の世界選手権は21位。初マラソンでの自己ベストを更新できなかった。

     最後の五輪挑戦と決めた今年3月のびわ湖毎日マラソンは、故障で2月上旬に欠場を決断。引退を決意した直後、母校から監督就任の誘いが舞い込んだ。指導経験ゼロでの挑戦に不安はあったが、「挫折した自分と同じように、今の学生たちも苦しんでいる。彼らを押し上げることで陸上界に自分の経験を還元していきたい」と引き受けた。

     箱根駅伝で3年以内にシード権を獲得し、10年後に総合優勝することを目標に掲げる。寮に住み込んで学生の意識改革に着手し、世界を目指す選手を後押ししていく。

     「世界と戦って肌で感じたことや、競技と生活の両面で必要な準備を伝えたい。自分が失敗した大学から社会人への橋渡しも大事にしたい」。果たせなかった五輪出場の夢を、指導者として後輩と追いかける。(西口大地)

    2016年04月05日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun