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    箱根への道

    【箱根への道】13年ぶり東大選手出場へ!近藤秀一“3度目の正直”「予選会60分切り狙う」

    • 昨年の箱根駅伝予選会で力走した東大・近藤(スポーツ報知)
      昨年の箱根駅伝予選会で力走した東大・近藤(スポーツ報知)

     東大の実力派ランナー・近藤秀一(3年)は関東学生連合チームとして「3度目の正直」で出場を期す。

     一度は諦めた箱根路が再び開けた。東大の近藤は「予選会では(20キロ)60分切りを狙います」と明言。関東学生連合(連合)チームのエース格となる高水準の記録を目標に掲げた。

     連合チームは予選会で敗退した大学の中から個人成績上位者を中心に編成される。前回まで「登録を含む本戦出場が1回までの選手」が対象だった。そのため、1、2年時に連合の登録メンバー(16人)に入りながら出走できなかった近藤は昨季限りで資格を失っていたが、今年7月に「本戦出場経験がない選手」にルール変更。東大選手として2005年に関東学連選抜(現連合)の8区を走った松本翔以来となる出場が現実味を帯びてきた。

     箱根町と隣接した静岡・函南(かんなみ)町出身。小学生の頃から箱根駅伝出場が大きな目標だった。昨年の予選会20キロでは個人58位。連合では10番手。通例ではそのまま出場選手となっていたが、前回の連合を率いた中大・藤原監督は11月の1万メートル記録挑戦競技会で再選考する方針に変更した。運命の競技会前、重圧に悩まされた近藤は調子を落とし、12番手に後退。2年連続で補欠に回った。

     「箱根駅伝は自分が進むべき道を照らし続けてくれた。しかし、箱根駅伝の放つ輝きがまぶしすぎるため、箱根駅伝に近づいたら皮肉にも見えづらくなった」。東大ランナーは詩的な表現で昨年の苦闘を語る。

     しかし、この東大生はただ者ではなかった。2月に東京マラソンに初挑戦。日本学生歴代21位となる2時間14分13秒の好記録で準エリートの部で優勝を飾った(総合27位)。「マラソンを経験したことで箱根駅伝を俯瞰(ふかん)して見られるようになった」。新境地に達した時、連合の資格復活という朗報が届いた。

     もう迷いはない。3年時に連合の一員として出場を果たした場合、最終学年では連合に選ばれる可能性はゼロになるが、東大チームとして出場という究極の目標を抱きつつ、明確なターゲットを定めている。「4年時は予選会で東大のために全力を尽くした後、12月の福岡マラソン挑戦を考えています」と冷静に語った。三たび、新春の大舞台を目指す文武両道ランナーは「箱根からの道」も、しっかりと見据えている。(スポーツ報知)

     ◆近藤 秀一(こんどう・しゅういち)1995年7月27日、静岡・函南町生まれ。22歳。小学校3年生から陸上を始める。進学校の韮山高では3年時に県高校駅伝1区で区間賞。2015年、1浪の末、東大理科2類に合格。自己ベストは5000メートル14分3秒63、1万メートル29分16秒49、ハーフマラソン1時間4分33秒、マラソン2時間14分13秒(いずれも東大記録)。171センチ、51キロ。家族は両親と弟。

    2017年10月11日 15時10分 Copyright © The Yomiuri Shimbun