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    箱根への道

    3冠は逃したが…出雲駅伝で見た青学大の課題と収穫

     大学3大駅伝の今季初戦となる出雲全日本大学選抜駅伝(10月9日・出雲大社―出雲ドーム、6区間45.1キロ)で、3連覇を狙った青学大は惜しくも2位に終わり、2年連続「3冠」の夢は途切れた。来年1月の箱根駅伝で史上6校目の4連覇を目指す王者・青学の課題と収穫を、今回のレースから探った。(読売新聞運動部 西口大地)

    気温が上がり、例年とは逆の風が吹いた

    • 出雲駅伝で一斉にスタートする選手たち(2017年10月9日、吉野拓也撮影)
      出雲駅伝で一斉にスタートする選手たち(2017年10月9日、吉野拓也撮影)

     「3冠、ここにきて、しそうな雰囲気になってきたねえ」

     大会前日の10月8日、報道陣に囲まれた青学大・原晋監督の言葉には自信がみなぎっていた。

     9月末に学内で行った5000メートルのタイムトライアル(TT)で、20人の平均タイムは14分3秒を記録していた。学生有力ランナーの目安となる13分台に迫る勢いで、「10人走らせても使えるし、全員13分45秒の力がある。直前のTTなら史上最速」という圧巻のデータが、指揮官の自信を裏付けていた。

     しかし、駅伝は額面通りに事が運ばないから面白い。

     1区から思わぬ事態が起きた。

     今年の箱根駅伝で1区4位と好走した梶谷瑠哉(3年)は、中盤まで順調に先頭を争ったが、5キロ過ぎで異変が起こった。気温が27.5度に達する季節外れの暑さの影響から、脱水症状に陥った。

     「そこから先は、全然記憶がない」

     梶谷がふらふらの状態で中継所までたどり着いた時、トップの東海大とは38秒差の8位まで後退していた。

     実は、この日の気象条件は青学大にとって大きな誤算だった。

     1区は例年なら向かい風が吹いており、原監督は「梶谷は100%の状態ではなかったが、向かい風でスローペースなら十分対応できる」とにらんでいた。ところがまさかの追い風が吹き、想定以上にペースが上がった。万全ではなかった梶谷はスピードに対応できなかった。

     4区と5区の風向きも誤算だった。

     例年とは逆の向かい風が吹き、追い風に乗れると見込んで起用した小野田勇次(3年)と神林勇太(1年)が本領を発揮できなかった。1区で出遅れた青学は後述するように2区と3区で挽回、3区終了時では1位に立ったものの、4区で逆転を許し、5区終了時には優勝した東海大に37秒差をつけられた。アンカーにエースの関颯人(2年)を残していた東海大に、最後は1分33秒差をつけられる完敗を喫した。

    2017年10月24日 14時50分 Copyright © The Yomiuri Shimbun