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    戦力分析

    【箱根駅伝出場21チーム紹介〈9〉】超充実4年生!神奈川大は8人全員がメンバー入り

    • 優勝を狙う神奈川大は、ダブルエースの鈴木健吾(手前)と山藤篤司がレースの鍵を握る(カメラ・生澤 英里香)(スポーツ報知)
      優勝を狙う神奈川大は、ダブルエースの鈴木健吾(手前)と山藤篤司がレースの鍵を握る(カメラ・生澤 英里香)(スポーツ報知)
    • グラウンドでランニングする神奈川大の選手たち(スポーツ報知)
      グラウンドでランニングする神奈川大の選手たち(スポーツ報知)
    • (スポーツ報知)
      (スポーツ報知)

     ◆神奈川大 前回5位(8年連続49回目)=出雲6位、全日本優勝=

     前哨戦の全日本大学駅伝(11月5日)を制した神奈川大が17日、横浜市神奈川区のキャンパスで練習を公開。青学大、東海大とともに“3強”を形成する優勝候補で、例年の5倍となる約100人の報道陣が集結した。エース兼主将の鈴木健吾を筆頭に4年生8人全員が登録メンバー(16人)入りしたチームについて、大後栄治監督(53)は「最上級生が頑張っているので雰囲気がいい」と手応え。20年ぶり3度目の頂点をうかがう。

     2、9区のコースから約1キロの横浜キャンパスで行われた公開練習はレースのような熱気に包まれた。前回覇者の青学大、出雲駅伝優勝の東海大と3強を形成する神奈川大の存在感は増している。約100人の報道陣を前に、大後監督も「例年に比べ5倍。選手もキョトンとしている」と驚きを隠せない。

     注目度と重圧は隣り合わせだが、指揮官が落ち着いているのには理由がある。4年生の充実だ。「指導歴は30年弱になるが、4年生全員が登録メンバーに入ったことは初めて。最上級生の頑張りによってチームの雰囲気はいい」とうなずく。「往路優勝、総合3位以内を目指す」と言いながらも、チームの寄せ書きには「“優勝”したいな~!」の本音が漏れていた。

     エースの鈴木健も手応えを感じている。現4年の入学後、17位→13位→5位とレベルアップしてきた。「1年の時『僕らが4年生になった時、優勝しよう』と同期で話し合ったけど、夢物語だった。でも、今は現実的な目標です」。前回、2区で歴代8位の1時間7分17秒で区間賞を獲得し、12年ぶりのシード権奪回に貢献。優勝のためには今回、さらなる快走が求められる。前回大会直後から、99年に順大・三代直樹がマークした1時間6分46秒の日本人最高を狙っている。

     箱根駅伝には「4年生が充実しているチームが強い」という“格言”がある。まさに今季の神奈川大だ。指揮官は「4年だから…と、ひいきして全員を入れたわけではない」と明言する。14年大会では「箱根駅伝を走るレベルに達している選手が14人しかいない」という理由で登録枠を2つ使わなかった大後監督は、温情だけで4年生全員を登録するほど甘くない。

     鈴木健が初挑戦する東京マラソン(2月25日)の後、全員での沖縄卒業旅行が決まっている。「鈴木健吾と仲間たち」は結束力を武器に、20年ぶりの頂点を目指す。(竹内 達朗)

     ◆今大会の4年生登録 人数では神奈川大と国学院大の8選手が最多。割合では神奈川大と早大が100%。「コーチ時代を含めて4年生全員が入ったのは初めて。チームが引き締まる」と早大の相楽豊監督(37)。一方、東洋大は前回9区区間賞の野村峻哉らが外れ、1人だった。

    ◆戦力分析

      11月の全日本を20年ぶりに制し、連覇を飾った98年大会以来となる箱根総合Vも現実味を帯びる。大後栄治監督は「全日本と箱根は別物。優勝したいのは当然だが、冷静に見て3位以内を確実に狙うべき。エース(鈴木健)も育成できたので往路優勝は目指したいと思う」。慎重な言葉は、手堅く戦ってもV争いできる手応えの裏返しだ。

     1区は3年生エースの山藤、2区に前回区間賞の鈴木健で盤石のスタートを切る。「2区に健吾さんがいるので落ち着いて走れる」と山藤。3区は2年連続で越川が濃厚。山上りの5区は荻野が有力だ。復路には大川、大野ら4年生がそろう。エース級を往路につぎ込んでも、十分に優勝争いできる安定感がありそうだ。

     ◆神奈川大 1948年創部。箱根駅伝は前身の横浜専門学校時代を含め49回目の出場。97年に初優勝、98年に連覇。同シーズン(96、97年)には全日本大学駅伝も連覇し、黄金時代を築いた。今季、全日本大学駅伝で20年ぶり3回目の優勝。出雲駅伝は最高2位(97、2002年)。長距離部員は選手39人、学生スタッフ10人。タスキの色はプラウドブルー。主な大学OBはお笑いコンビのアンジャッシュ・渡部建ら。

    (スポーツ報知)

    2017年12月18日 12時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun