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    あんみつとブレンド珈琲のセット ◎板東珈琲(札幌市中央区)

    和スイーツ 喫茶店流に

    • コーヒーゼリーが抜群に旨い、あんみつとふくろうブレンドのセット
      コーヒーゼリーが抜群に旨い、あんみつとふくろうブレンドのセット

     春の陽気に誘われてぶらりと街歩きの途中、すてきな喫茶店を見つけられたなら、この上ない幸せだろう。札幌・大通公園そばに位置するこの「板東珈琲コーヒー」も、そうして出会った一軒である。

     店内から漂うコーヒーの良い匂いにかれて足を踏み入れてみると、時が止まったかのような静謐せいひつな空間が広がる。コンクリートきだしの天井からは、昔の裸電球に似た柔らかい光のライト(LED)がぶら下がり、薄茶で統一された木目の仕切りやカウンターなど、落ち着いたインテリアが心を和ませてくれる。

     札幌生まれの店主・板東修市さん(48)は、東京・新宿のコーヒー専門店などで修業した後、札幌へUターン。宮越屋珈琲で7年ほど店長を務め、独立して南1西6の第2三谷ビルで最初の店「板東修市カフェ」を開く。現在地へ移転して、もう6年になるという。

     自家焙煎ばいせんの豆をふんだんに使い、ネルドリップでじっくりれるコーヒーは、「手間も時間もかかりますが、丁寧に抽出してお出しするのがプロの仕事だと思っています」と板東さん。

     まさしく琥珀こはく色という色合いのコーヒーは、ことりブレンド(まろやか)、ふくろうブレンド(ほろにが)、おおわしブレンド(コクにが)の3タイプある。もちろん好みはあるが、がっしりとした濃厚な味わいが好きな人には、苦みの後を繊細な甘みが追いかけてくる“おおわし”がお薦めだ。

     また、甘党にこっそり教えたいのが、コーヒーゼリーがたっぷり入ったあんみつ。ほどよい苦みのコーヒーゼリーのうまさもさることながら、洋ナシ(フルーツは季節で変更)の寒天や、道産の小豆(大納言)を素材とした自家製のあんが絶品で、まさに極上の味わい。

     ブレンドコーヒーとセットで味わえば、至福のひとときを過ごせるだろう。東京・神田神保町の古本街の外れにあった、コーヒーゼリーの旨い喫茶店を、つい思い出してしまったほど。喫茶店は“都市の顔”であると思う私にとって、これほど極上の喫茶店が、札幌の街に存在することに感動させられてしまった。

     レジ横に置かれた1930年に作られたという日本製(光崎商会)の木製レジスターには、なんと「ありがたう」の文字が。こういう年代モノがとてもよく似合う喫茶店、好きだなあ。

     (文・和田由美 写真・藤倉孝幸)

    【住 所】 札幌市中央区大通西11の4、橋本ビル1階(電)011・251・3355

    【営業時間】 午前11時~午後10時。不定休

    【主なメニュー】 あんみつとブレンド珈琲のセット1080円、ことりブレンド、ふくろうブレンド、おおわしブレンド各500円、珈琲ゼリーのあんみつ650円、珈琲ゼリーのパフェ650円、カフェ・ラテ(ホット・アイス)各600円

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2016年03月24日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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