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    生ラムジンギスカン ◎成吉思汗なまら(札幌市中央区)

    熟成肉 焼き目はサッと

    • 食欲をそそるラインアップ。手前左から、懐かしのジンギスカン、なまら厚切り、生ラムジンギスカン、ラムタン
      食欲をそそるラインアップ。手前左から、懐かしのジンギスカン、なまら厚切り、生ラムジンギスカン、ラムタン

     北海道のソウルフードともいえるジンギスカン。目も舌も肥えたうるさ型の中でいま話題を集めているのが、「成吉思汗なまら」。札幌・狸小路1丁目からほど近いビルに、今春オープンした正統派の専門店だ。

     看板メニューの「生ラムジンギスカン」は、焼きすぎてはいけないとひと目でわかる色艶の美しさ。サッと色が変わる程度に焼けば、ジューシーで軟らかく、うま味の余韻が長い。これは次々と手が伸びるおいしさだ。

     部位は、オーストラリア産ラムの肩ロースを指定。「肉はすぐに使わず、状態に合わせて熟成させ、うま味を引き出す仕込みをきっちりしています」と、オーナーの大下宗吾さん(38)。

     肉の味を支える醤油しょうゆダレは、何種類ものダシと野菜を合わせたさっぱり系と、香辛料を調合したスパイシー系の2種類を用意。好みで山わさびのすりおろしを入れると、ツンとくる辛さがアクセントになる。

     「なまら厚切り」は、同じ部位を厚くサイコロ状に手切りしているのだが、肉汁とうま味が口いっぱいに広がる! 六面をどの程度焼くかで味わいが異なり、七輪を囲みながら、火入れについて話が盛り上がった。

     思えば、イタリアンやフレンチのローストでは、羊肉を薄く切ることはまずない。ジンギスカンだって、厚切りがあっても何の不思議もないのだ。

     「懐かしのジンギスカン」は、定番のロール肉を特注。マトンではなく、ラムの肩周りの部位を使い、小ぶりなサイズがかわいらしい。ほかにも、コリっとした食感がクセになる「ラムタン」などがあり、ラム肉を多彩に楽しめる。

     最後はごはんを少し残して、「締めのお茶漬け」といきたい。「残ったタレをかけ、サービスのほうじ茶を注ぐと、さっぱりと楽しんでもらえます」と、スタッフの菊池美智子さん。

     店内はコの字形のカウンター席が主体だが、ゆったりとした造り。テーブル席と個室も利用できる。「落ち着いて長居できる店にしたかったんです。カウンターの高さや奥行きも相当研究しました」と、大下さん。

     そこには「100年続くような店にしたい」という思いがある。肉やタレへのこだわりはもちろん、心地よさというこれまでの専門店になかった視点が、その意気込みを感じさせる。

     (文・小西由稀 写真・赤塚愛実)

    【住 所】 札幌市中央区南3西1(西向き) マルビル1階奥(電)011・596・0629

    【営業時間】 午後5時30分~11時(ラストオーダーは30分前)。日曜休

    【主なメニュー】生ラムジンギスカン800円、なまら厚切り850円、ラムタン700円、懐かしのジンギスカン700円、山わさび200円、小ライス200円、生ビール500円 (最初の焼き野菜はサービス)

     ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2016年06月02日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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