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    中国茶とブタまん、あんまん ◎中国茶とおかゆと点心 奥泉(札幌市中央区)

    何煎もゆったり楽しむ

    • 岩茶の黄旦、ブタまんとあんまんの「包子(パオズ)セット」は1080円で今月末までの特別メニューだ
      岩茶の黄旦、ブタまんとあんまんの「包子(パオズ)セット」は1080円で今月末までの特別メニューだ

     普段と違う道を歩くと、思いがけない収穫を得ることがある。「中国茶とおかゆと点心 奥泉おくいずみ」は、そんなふうに出合った一軒だ。日差しが心地よさそうなガラス張りの店内と、かわいらしいパンダの看板にひかれて入ったら、予感的中。居心地が良かったのだ。

     札幌・円山の裏参道近くのビルに今夏開店したばかり。以前は東京でソムリエをしていた斉藤裕樹さん、同じく東京の有名中国茶喫茶に勤めていた奥泉富士子さん夫妻が営む、中国茶を楽しみながらくつろげる空間だ。

     「北海道にはよく遊びに来ていて、住みたいと思っていました。中国茶は、乳製品など北海道の食材とも合うので、提案していきたい」と夫婦2人で笑顔を見せる。

     奥泉で扱う中国茶は、中国福建省にある世界遺産、武夷ぶい山で栽培され作られている「武夷ぶい岩茶がんちゃ」。烏龍ウーロン茶の一種で、店では常時、15種類前後を用意している。

     中国茶ならではの小さな茶杯で、武夷岩茶の「黄旦こうたん」を飲むと、一煎目は、香ばしさを軸に複雑な香りがふわっと広がる。二煎目は、香りは和らぐが、甘味やうま味がより感じられる。おなかがぽっと温かくなり、少しずつ寒くなる季節にうれしい。

     「札幌の水は少し硬いので、備長炭を入れたかめで一晩休ませてから沸かし、香りが立ちやすくしています」と裕樹さん。富士子さんは「同じ茶葉で20~30杯飲むことができるので、ゆっくり楽しんでほしい。色は薄くなっても、うま味が続くのが、このお茶を育てる生産者の特徴です」と話す。

     一緒に楽しみたいのは、北海道産小麦を使って皮から手作りする点心だ。上富良野町産のラベンダーポークが主役の「ブタまん」は、上品な豚肉と脂のおいしさを、さっぱりした味付けで楽しめる。

     有機こしあんにクルミやごまを加えた「あんまん」は、小さいけれど、どっしりした食べごたえ。月餅やパイナップルケーキなど、手作りの中国菓子にも心引かれる。

     朝の開店から中華かゆを楽しめるのも奥泉の魅力。せたな町産の北海道米「おぼろづき」を、生米から1時間かけて炊いている。

     次回は好きな本を読みながら、岩茶の香りや味わいの変化を楽しみながら、長居をしてみたい。

     (文・小西由稀 写真・山本顕史)

    【住 所】 札幌市中央区南1西22 Build裏参道1階(西向き)(電)011・213・8805

    【営業時間】 午前7時30分~午後5時、火曜定休

    【主なメニュー】 武夷岩茶800円から、中華かゆ680円、中華かゆと水餃子セット830円、ブタまん250円、あんまん180円、月餅280円

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2016年10月06日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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