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    たちポンとたちの麻婆 ◎福禄寿(札幌市中央区)

    旬の魚介 和食・中華で

    • 「たちポン」(手前)と「たちの麻婆」。店では旬の魚介類を、和食と中華で楽しめる
      「たちポン」(手前)と「たちの麻婆」。店では旬の魚介類を、和食と中華で楽しめる

     意外性のある二つが出会うと、いろいろな可能性が生まれる。食の世界でも同じことがいえる。

     先月8日、札幌の中心部にオープンした「福禄寿」は、寿司すしと中国料理が楽しめる、ユニークなスタイルのお店。大ぶりのザンギで有名な人気中国料理店「布袋」の姉妹店に当たる。

     「奇をてらったわけではありません。北海道の魚介類を生で、さらに火を通した料理で楽しめる。そんなお店があったら喜んでもらえるのでは、という発想から生まれたお店です」。代表の佐藤郁文さんはこう説明する。

     佐藤代表の思いを受けて現場を任されているのは、板長の佐藤達夫さん(56)と料理長の佐藤茂さん(51)兄弟。兄の達夫さんは寿司職人歴40年の大ベテラン、弟の茂さんは有名ホテルなどで活躍した中国料理の料理人で、店のコンセプトを体現するのにぴったりな2人である。

     定番メニューには寿司や刺し身、中国料理の一品料理やコース料理が並んでいるが、ここでは「今日のおすすめ」に注目してほしい。板長が市場で目利きをした旬の魚介類を3種類ほど、和食と中華両方の調理法で味わえるのだ。

     例えば、寒くなるほどにプリッとした食感とクリーミーな甘さを増す真だち。和食は「たちポン」で、おいしさを直球で楽しむ一方、中国料理の方は「たちの麻婆マーボー」という意外性のあるメニューとして登場する。

     「たちの持ち味を生かすため、麻婆ソースはいつもよりあっさり仕上げています」と料理長の茂さん。辛味を抑えた、ソースがよく絡んだたちは甘味がいっそう際立つ。

     またホッキならば「ホッキの握り」と「ホッキのXOジャンいため」という風に、同じ食材を“和でも中でも”欲張れるのは楽しくもあり、ある意味、贅沢ぜいたくでもある。

     今後は旬魚に加え、山菜名人の板長が取る山の恵みなど「それぞれの表現で描く季節感を楽しんでいただきたい」(板長)と話す。

     店内は白を基調に、すっきりとシンプルな空間。ネタケースや小さな水槽を設えた板場の向こうに、あえて仕切りを作らない厨房ちゅうぼうが見えるなど、質の異なる調理の現場が不思議と違和感なく共存する。

     カウンター席のほか、テーブル席も用意している。

     (文・小西由稀 写真・山本顕史)

    【住 所】 札幌市中央区北1西3 札幌中央ビル3階 (電)011・211・6646

    【営業時間】 午前11時30分~午後3時、同5時~11時(オーダーストップはそれぞれ1時間前)、日曜・祝日休み

    【主なメニュー】 たちポン900円、たちの麻婆1000円、ホッキの握り250円、ホッキのXO醤炒め1200円、夜のコース3700円~、ランチあり

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2016年12月08日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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